中国メディアは、日本への医療ツーリズムが人気である理由を考察する記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 近年、中国ではがん患者が急増していると言われている。これは肥満人口の増加や環境破壊、ストレスの増大などが関係しているとみられ、経済発展による弊害とも言える状況となっている。こうした状況を背景に、中国人の健康に対する意識は高まり続けていて、がん検診を受けるために日本を訪れる中国人も増加しているのだという。中国メディアの捜狐は17日、日本への医療ツーリズムが人気である理由を考察する記事を掲載した。

 記事はまず、中国も近年は目覚しい発展を遂げたと指摘する一方、医療技術においては中国はまだまだ日本にはかなわないのが現状だと指摘。日本は小さな島国で天然資源が少ないため、こうした不利な環境を補うために医療を含めた各種技術を向上させてきたと伝え、多くの中国人が進んだ医療サービスを受けるために日本を訪れるようになっていると伝えた。

 続けて、中国人が日本の医療サービスを受けたがる理由は他にもあると伝え、まず1つ目として「地理的要因と政策」を挙げた。中国と日本は時差は1時間しかなく、飛行機のチケットも安く手に入るという地理的要因があるほか、日本政府は医療滞在ビザを用意していて、人間ドックを受けるためだけでもビザを取得できるため、日本を訪れやすいと主張した。

 次に記事は、日本の進んだ「医療技術」を挙げ、中国で急増している「がん」の早期発見や治療の点で日本は非常に進んでいる国だと主張し、しかも日本では医者から丁寧な説明を受けられるほか、高級旅館並みのすばらしい看護を受けられると強調。こうした優れた対応が中国人を惹きつけているのだと指摘した。

 医療サービスを受けるために日本を訪れる中国人は増加傾向にあるものの、日本では外国人による医療費の踏み倒しも多く発生しているのが現状だ。今後も外国人患者は増えていくことが予想されるため、医療機関が損をしないためのルール作りが急がれている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)