番付表にも「意図」がある?

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 ガチンコ横綱・稀勢の里の3場所連続優勝がかかる大相撲5月場所は、前売り券の「即完売」が大きく報じられるなど、相撲人気はますます高まっている。

 伝統ある国技として運営されてきた大相撲の世界には、数々のマル秘ルールが存在する。例えば、角界の序列をはっきりと示す番付表は、本場所終了後3日以内に開催される「番付編成会議」で決定される(翌場所の13日前までに発表)。審議するのは審判部の親方衆だ。

「幕内42人、十両28人、幕下120人、三段目200人は人数が決まっていて、その下の序二段と序ノ口には人数制限がない。今は全体で700人前後で、かつては1000人超えた時期もあった。食事や入浴の順番、衣服や履物の種類を含め、生活全般が番付によって規定される」(担当記者)

 基本的には1つ負け越せば1枚下がり、1つ勝ち越せば1枚上がる。ただ、そのシンプルな法則だけで決まらないこともある。

 2013年月場所でのことだ。人気低迷期にあった当時、数少ない注目力士だったのがアマ横綱、国体横綱の2冠という実績で出世街道を突き進む遠藤だった。その遠藤の十両昇進がかかった場所だった。

「人気回復のため、協会はなんとか昇進させたかった。遠藤は幕下東3枚目で5勝2敗。7戦全勝で幕下優勝した東7枚目の大砂嵐に次ぐ成績でしたが、同じ2敗力士には東幕下筆頭の青狼もいたし、西筆頭も西2枚目も勝ち越し。遠藤を昇進させるには十両から大量に陥落させて“空席”をつくる必要があった。

 結果、十両の東7枚目の磋牙司(4勝11敗)や同13枚目の明瀬山(7勝8敗)など、通常なら落ちない成績の力士も含め6人が幕下陥落。人間が決めていますから、“意図”が垣間見えることはある。

 基本的に落ちる力士が先に決まるので、同じ番付、同じ成績で上がれる力士と上がれない力士が出てくることもある。

 基本は東が“半枚上”なので、そちらが優先されるが、『東十両筆頭の8勝7敗(1枚上がり)』と『東十両3枚目の9勝6敗(3枚上がり)』といった具合に、計算上はどちらも同じ番付(東の幕尻)にならないとおかしいケースも出てくる。そういう時は師匠の力関係で上に来る力士が決まってくる」(現役親方の一人)

※週刊ポスト2017年5月5・12日号