12日放送の「1番だけが知っている」(TBS系)に、「1番有名な弁護士」として北村晴男弁護士が登場し、魂が震えるほど感動したとする裁判について語った。

番組では、北村弁護士が約30年間の弁護士生活の中で「こんな裁判いままで見たことがない」という2007年の事件について語った。それは記憶喪失の男性が、所持金が底をついたために1723円の食料品を万引きした事件だ。

支払う金がなかったため示談はできなかったが、通常、被害金額が少ない場合は「略式起訴」で罰金を支払うとすぐ釈放される。ところが検察官は正式な裁判に持ち込み、男性は拘留されることになったそうだ。

15日間の拘留後、裁判で出た判決は15万円の罰金だったという。だが裁判官は記憶喪失だったという情状を考慮し、拘留した15日に対して働けなかった代償として1日1万円の代償金を男性に支払うことも決定したらしい。そのため、男性の罰金は差し引きゼロとなる温情判決だった。

では、わざわざ裁判を起こしたのはなぜだったのか。実はこの裁判では、男性が釈放されても記憶も所持金もなければ更生できないだろうという心配から、検察官と裁判官、弁護士の3者が手を取り合って処遇を検討した、というのだ。そして拘留期間の間に男性を保護するための施設を見つけていたのだとか。

さらに裁判官は判決後、男性に対して検察官と弁護士が協力して対応したことを明かし、「世の中それほど捨てたものじゃありません」といい、今後は誰かに相談するよう勧めたそうだ。また「困ったときは私に会いに来てもいい」「そのときは裁判官として私もできるだけのことをしたい」と語ったのだとか。この顛末について北村弁護士は「通常ありえない」と讃えていた。

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