小説家・堂場瞬一氏の100冊の小説を並べる出版社11社合同カウントダウンプロジェクト「堂場瞬一の100冊」。その93冊目として刊行されるのが『夏の雷音』(堂場瞬一/著、小学館/刊)だ。本書の一番の特徴は、東京・神保町を舞台に描いた“神保町ミステリー”だということだろう。主人公は、神保町にある明央大学法学部准教授の吾妻幹。生まれも育ちも神保町だ。ある日、キッチン南海でカツカレーを食べていた吾妻