着るだけで休養時のリカバリーを促進するワンちゃん用ウエア。

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以前、某取材で「酸素カプセル」について学術的な角度から伺ったことがあるんです。その時に聞いたのは「中に入ると酸素濃度が高いので元気になった気はするが、普通の環境に戻ると息切れすることになる」という話。ありゃ〜、マジですか……。

しかし、今回のは大丈夫。ベネクス(神奈川県厚木市)が発売する『リカバリーウェア』は、なんと着るだけで休養時のリカバリーを促進するというのです。
でも、不思議。どうして!? 原理は?
「特許取得済みの特殊新素材『PHT』による効果です。粒子状のナノプラチナや数十種類の鉱物を繊維に練り込んでおり、ナノプラチナなどが発する微弱な電磁波が自律神経(交感神経と副交感神経)のなかでもリラックス状態に働く副交感神経に作用し、筋肉の緊張をほぐし、血流を促し、疲労回復や安眠へと導くといわれています。その繊維を使用した上下のウェアを製作いたしました」(担当者)

2009年1月より発売のこのウェアは、アスリートを中心として話題に。1着1万円前後と高額ながら20万着(2014年5月末時)を売る大ヒット商品となり、日本代表選手らスポーツ関係者に「着るだけで疲労回復や安眠を促す」と愛用されています。またそれらの層以外にも、忙しい慢性疲労のビジネスパーソンや主婦、健康志向の高齢者など、愛用者の幅は急速に広がっているとのこと。

いや、この幅の広がりが今回の記事の肝なんです。最近ともなると、なんとワンちゃんにまで愛用される程の勢いで! 2012年9月より発売が開始された『リカバリードッグウェア』、その開発の経緯はニーズありきでした。主人公は、“フリスピードッグ”のチャンピオン犬・TIGAくん。
“フリスピードッグ”年間シリーズは転戦が多く、車での移動は犬にとって大きな負担です。そんな車中、TIGAくんオーナーである深谷氏は「リカバリーウェア」を着用して移動。しかし、肝心のTIGAくんは着ない状態で移動……。この状況を憂い、「犬にも効果があるはず」と深谷氏はメーカーに訴えかけます。実はこの年(2010年)は、TIGAくんの3連覇のかかった大事な一年。しかし、老いゆえに優勝を逃してしまうという結果となってしまいました。……が、リカバリーウェアの生地をゲットした2011年は見事復活優勝、それと同時に年齢的なハンデ(当時7歳)を跳ね返しての自己記録を更新!
これが後押しとなり、『リカバリードッグウェア』は正式に商品化と相成っています。犬の着心地や個体差を考え、全8サイズ(税込7,128〜20,196円)が発売中。
「競技犬だけでなく一般犬用としてもお買い上げいただいており、『睡眠環境が変わっても落ち着いて寝ている』、『車の移動中などの興奮する頻度が少なくなった』、『少しの物音などには反応せずによく寝てくれる』といった反響が今までに寄せられています」(担当者)

さて、ここからは話が飛びます。11月1日(ワン・ワン・ワン)は「犬の日」でした。というわけで「犬の日」から11月30日までの一ヶ月間、フォトコンテストが開催されます。公式FacebookページとTwitterで募った写真で競われるこのイベントは、「寝顔可愛いで賞」「寝顔変顔で賞」「疲れてるで賞」「眠そうで賞」「面白いで賞」「元気で賞」「抱きしめたいで賞」の計7賞が用意されています。各賞受賞者は1人で、愛犬のサイズに応じたリカバリーウェアが贈呈されるとのこと。
ちなみに「寝顔可愛いで賞」「寝顔変顔で賞」「疲れてるで賞」「眠そうで賞」は、言うまでもなく『リカバリードッグウェア』と関連付けられてます。特に「疲れてるで賞」受賞のワンちゃんにはプレゼントしてあげたいですな……!

ところで、前述したTIGAくんの現状について補足情報を。リカバリーウェアを愛用しながら勝利を重ね続け、なんと2013年には最高峰クラスで前人未到の通算100勝を達成したそうです。もちろん11歳となった今年も、現役続行中。いや、もう、結果出まくりじゃないですか!

これは、競技犬ならずとも着せてあげたくなるな。このウェアが、どれほどの安眠を与えてあげられるのか。だって、見てください。寝間着のテイで身を包み、横になってスヤスヤ寝てるワンチャンの横顔と言ったら。
(寺西ジャジューカ)