新人のころに戸惑った、ビジネスマナーと職場のルール「上座・下座のルール」「午後でも『おはようございます』」

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新人のうちは、職場のルールやビジネスマナーになかなか馴染めないもの。経験を積めば慣れてくるとは思いますが、最初は面食らってしまうこともあるでしょう。そこで今回は、先輩社会人が新人のころに戸惑ってしまった、職場のルールやビジネスマナーをリサーチしてみました。

■ビジネスマナーはややこしい......
・「名刺交換。一連の流れに慣れなくて、先に渡していいのか、もらえばいいのか戸惑うことが多かった。名刺交換の経験を重ねるにつれ緊張しなくなり、戸惑うこともなくなった」(男性/34歳/機械・精密機器)
・「エレベーターは、先に乗って後から出る、というマナー。先輩が前に並んでいるのに、割り込んで入るのもどうなんだろうと悩んでいた。『押しますよ〜』と言って、先に乗ればスムーズ!!」(女性/27歳/商社・卸)
・「上座・下座のルール。エレベーターや車の座席にもルールがあって驚いた」(女性/28歳/自動車関連)

名刺交換のマナーに上座・下座のルールなど、学校では教わらないことばかり。基本のビジネスマナーとして知識を持っていても、いざ実践するとなるとなかなか難しいものです。

■適切な言葉遣いがわからない......
・「どこまでマニュアルのような、丁寧な言葉を使っていいかわからない」(女性/27歳/団体・公益法人・官公庁)
・「研修で教わった敬語表現などのビジネスマナーと現実のギャップ。教わった通りに敬語を使うと、社内の場合、堅苦しすぎたり他人行儀だったりして、むしろ不適切に感じられた。研修では『正しくは』どうなのかを教わっただけであり、仕事では『実際に』使いやすいよう臨機応変に対応すればいいのだとわかった」(女性/25歳/団体・公益法人・官公庁)
・「上司や先輩のことを○○さんと呼べばいいのか、役職付け(○○課長)で呼べばいいのかわからなかった」(男性/38歳/その他)

「正しい敬語」の使い方を一生懸命勉強する新入社員は多いはず。しかし、マニュアル通りが必ずしも正解とは限らないようですね。

■意外と多い「朝礼での一言」を求められる職場
・「朝礼での一言。何を話したらいいのかわからなかった。今でも戸惑っていますが、天気など話題をうまく探せるようになりました」(女性/32歳/その他)
・「朝礼で順番に一言何か話をしなくてはならない。そんな小学生みたいなことをするとは思わなかった」(男性/27歳/運輸・倉庫)
・「毎週月曜日と木曜日に朝礼があり、交代で3分間スピーチをしなければならない。いまだに苦手」(女性/27歳/情報・IT)

この「朝礼での一言」、取り入れている職場は結構多いようです。人前で話すことが苦手な人には、ちょっと酷なルールかも......。

■あいさつに感じる戸惑い
・「夜勤のある職場でしたが、夜勤で出勤するときは午後でも『おはようございます』とあいさつすること。今でも少し違和感があります」(女性/31歳/医療・福祉)
・「あいさつのときのお辞儀の仕方。角度とか」(男性/31歳/情報・IT)
・「『お疲れさまです』と言うところ。『疲れてないです!』と言いたい」(男性/34歳/情報・IT)

一般的なビジネスマナーと異なるあいさつが使われる職場も多い様子。違和感があっても、周囲にあわせるしかない!?

■緊張の一瞬! 電話応対
・「電話対応。相手の名前を聞き取れなかったり、敬語がうまく使えなかった」(男性/31歳/運輸・倉庫)
・「電話口では、自分の会社の身内を目の前にいても呼び捨てにすること」(男性/29歳/商社・卸)
・「電話をすぐとる。意識してからだが反応できるようになるまで時間がかかった。一秒を争ってまでやることではないと思うけど、早ければ早いほど印象はいいと思う」(女性/31歳/医療・福祉)

新人の間は、とにかく「電話をたくさんとって」と言われることが多いですよね。すぐに受話器をとっても、うまく言葉が出なくて苦労した人もいるのでは?

■いつ、どうやって帰れば良いの?
・「帰宅するタイミング。新人は定時にすぐ帰宅するように言われていたが、なかなかタイミングがわからなくて困ってしまった。毎年、戸惑っている新人を見かけるので、徹底するならちゃんと徹底してほしい」(男性/37歳/情報・IT)
・「上司が帰るまで帰れない。自分の仕事は終わっているのにどうして待つのか」(男性/33歳/商社・卸)
・「飲み会のマナー。上司より早く帰ったら怒られた。いまだに納得いかない」(女性/29歳/金属・鉄鋼・化学)

帰るタイミングはなかなか難しいですね。「先輩たちがまだ働いているのに......」と、どうしても気になってしまいます。

社会へ出ると、たくさんの戸惑いが待っていることでしょう。新人の間は「知らない」「できない」は恥ずかしいことではありませんが、わからないままにしておくと、いつか恥をかくかも。一つ一つ慣れて、身に付けていきましょう!

文・OFFICE-SANGA 森川ほしの

調査時期:2014年4月
アンケート:フレッシャーズ調べ
集計対象数:社会人479人(インターネットログイン式アンケート)