賞金総額6.3億円大会の舞台は“世界最高峰” 美景に隠された罠とは?
舞台はネバダ州の砂漠地帯に人工的に造られた林間レイアウト。プレー費用は約1250ドル(約19万円)に上る、世界最高峰の超高級コースだ。平坦だった土地にアップダウンやドッグレッグを施し、クリークや池、滝を随所に配置。名物ホールの17番パー3ではグリーン横に小さな滝が流れるなど、各ホールに独自の景観があり、ラスベガスの砂漠とは思えない別世界を演出する。その美景とは裏腹に、西海岸特有の乾燥した環境の影響でフェアウェイやグリーンは硬く、ボールがよく転がるコンディション。グリーン上の傾斜も多く、面がいくつかあるため、落としどころは重要になる。初プレーの山下美夢有は「プレースタイルは(いつもと)変わらないですけど、しっかり狙い打ちというか、ショット力が大事だと思います」と話した。「すごくハードなイメージ」という印象を持つ古江彩佳は、「どれだけ思っているところに打てるかが、このコースは特に大事だと思う。風もどれだけ信用できるかというのもあって、頭を使うという面ですごく難しい。うまく試行錯誤していけたら」と“頭脳戦”への警戒を強めた。ラフは一見短いが、密度が高く粘り気のある芝質でボールが沈みやすい。原英莉花は「一度入ると戻ってこない。ファーストカットとラフの差も大きくて、少しでも乗ってしまうと(グリーン上でボールが)止まらない。ボール1個分の違いでも変わってくるので難しい」と話す。グリーンが速いこともあり、ラフに入れるとグリーンを狙うショットの難度が急上昇する。グリーンの約10〜15ヤード手前の花道はフェアウェイよりも芝が短く、グリーンに近い硬さとなっている。日本ではあまり見られない設計だ。練習ラウンドではウェッジではなく、パターで打つ選手も多かった。勝みなみは「遅そうに見えて速いところもあれば、傾斜によっては(芝に)食われてしまう部分もある。芝の生え方でも変わってくるので、そのあたりの距離感は少しずつ難しくなってくる」と気を引き締める。山下も「(落としどころが)手前過ぎると、止まらず下まで落ちてしまうこともある。グリーンも小さかったりするし、コンパクションも乾燥(の影響)なのか硬くなりやすい。その辺は難しいです」と警戒する。さらにグリーン奥にバンカーがあるホールや、左足下がりのアプローチが残る場面もある。グリーンを狙う際は、落としどころの選択とタテ距離がカギとなりそうだ。手入れの行き届いた緑や水景が広がる一方で、フェアウェイの落としどころは限られ、グリーン周りには傾斜やハザードが巧みに配置されている。穏やかな見た目に反して、一打ごとの判断と正確なショットが問われる難度の高いレイアウトだ。難コースを攻略し、初代覇者に輝くのは誰か。(文・高木彩音)
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