2部降格の危機に立っているパリ・サンジェルマン(PSG)。昨年12月ごろから、意外な「助っ人」がやってくるという噂があった。1983年の全仏オープンを制した元テニスプレーヤー、ヤニック・ノア氏がその人。

 ノア氏の父親はセダンでプレーした元プロサッカー選手。自身もサッカー好きで、とくにPSGには強い思い入れがある。PSGが1996年に欧州のカップ・ウィナーズ・カップを制したとき、ノア氏は臨時のメンタルトレーナーとして参加した。ポール・ル・グエン監督はそのときPSGの選手だった。

 ノア氏は29日付のレキップ紙で、「ギィ(・ラコンブ前監督)のときには心配があった。いまはポールがいる。彼にまかせようじゃないか」とスタッフ入りのアイディアを捨てたことを明かした。「彼はPSGをよく知っている。彼こそがPSGの主だ。みんながポールについている」とサポーターに徹する考えだ。

 ノア氏は現役を引退した後、デビス杯のフランス代表監督を務めたほか、ミュージシャンとして活躍している。チャリティー活動にも積極的で、フランスではジダンに次ぐ国民的な人気者。