パリ・サンジェルマン(PSG)の本拠地「パルク・デ・プランス」(パリ16区)の観客席の一部にとられていた閉鎖措置が2カ月ぶりに解除された。

 パルク・デ・プランスでは、昨年11月28日の対ハポエル・テルアビブ(イスラエル)戦の試合後、一部のPSGサポーターが相手サポーターに暴行を加え、制止に入った私服警官が発砲、PSGサポーター1人が死亡する事件がおこり、以来ブーローニュ側のゴール裏、最下段ブロックの観客席が閉鎖されていた。

 27日にリーグ・アン第22節の対ソショー戦を終えたPSGのジェローム・ロテンは、ホームで引き分けたにもかかわらず、選手たちに声援を送り続けたサポーターに感謝の意を表した(サッカー専門サイト「フットボール365」)。

「パルク・デ・プランスの雰囲気はとてもよかった。自分たちのバックについてくれているという感じがあり、こういうスタジアムでプレーできるのはうれしい」。

 厳しいことで知られるPSGサポーターだが、引き分けという結果ながら、選手たちが力を出し切り、勝利に値するゲームをしたことに理解を示したようだ。とくに監督が代わってから出場機会を得られたロテンの活躍が目立った。アルゼンチンから新加入したガジャルドも再三にわたって美技を見せ、観客席を沸かせた。心配なのは、得点のチャンスをことごとく逸した主将のパウレタ。試合後、テレビのインタビューで「チームに謝りたい」とうなだれた。

 第22節の結果で16位と順位をひとつ上げたが、2部降格圏の18位とはわずか1ポイント差。サポーターにとってもいまは「我慢のとき」だ。