連日チェルシー退団が報じられているジョゼ・モウリーニョ監督が、『BBC』のインタビューに対し、一連の報道を完全否定した。

 英国メディアがモウリーニョ退団の根拠とするのが、チェルシーのオーナーであるロマン・アブラモビッチとの不仲だ。しかし、このポルトガル人監督は、ロシア人オーナーとの確執を否定している。

「このクラブにいるすべての人間が勝利を望んでいる。それだけは間違いない。報道では、チームがバラバラになっていると書かれているが、それは大きな間違いだ。ロマンと私は定期的に話をしているよ。ただ、ロマンは今、ロンドンを離れているんだ。それも長期間ね。でも、それに文句を言うつもりは毛頭ない。彼はオーナーなんだ。仕事やプライベートの都合をわざわざ説明する必要なんてない。クラブを問題なく運営するために、私やピーター・ケニオン(最高経営責任者)に高い金を払っているのだから。ロンドンに戻ったときは、いつでもドレッシングルームに来てほしい。歓迎するよ。来れなくても、他に用事があるということで、気にはしないよ」

 さらにモウリーニョは、チェルシーと結んだ長期契約を途中で投げ出すつもりはないと語る。

「残留するかどうかって? 私は2010年まで契約を結んでいる。それが真実だ。新聞で読んだが、私の後任候補が11人もいるそうじゃないか。私には関係のないことだがね」

 首位マンチェスター・ユナイテッドを勝点6差で追うリーグ戦に加え、チャンピオンズ・リーグや国内カップ戦など、いまだ4冠の可能性を残すチェルシー。指揮官モウリーニョは、「選手とともに全力を尽くす。これ以上の補強はない」と、現有戦力に期待をかけている。先日、頭蓋骨の骨折から復活したGKペトル・ツェホに加え、2月3日のチャールトン戦では、キャプテンのジョン・テリーが復帰予定。中心選手のカムバックをきっかけに、過去2シーズン見せつけた強さを取り戻すことができれば、指揮官の去就問題が新聞紙面から消えるのも時間の問題だろう。