会見で日米メディアに完全に包囲される大谷

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【ロサンゼルス24日(日本時間25日)発】ドジャースの大谷翔平投手(30)は本拠地ドジャー・スタジアムでワールドシリーズ(WS)開幕前日の会見を行い、初の大舞台に臨む心境、世界一への意欲を語った。また、本塁打王対決で注目されているヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手(32)を「歴代でもトップに入るような選手」と絶賛。25日(同26日)からいよいよ頂上決戦だ。 

 メジャー7年目でようやく大谷がワールドシリーズの舞台に立つ。相手は東の名門ヤンキースだ。1981年以来、43年ぶりの頂上対決に米国、日本のみならず全世界の野球ファンは早くも盛り上がりが最高潮に達している。前日会見で主役は日米の大勢のメディアに囲まれた。

「いよいよ始まるなという感じ。興奮しているところです。毎年、毎年ワールドシリーズは盛り上がっていますし、今までは逆に見る側だったので楽しみにしていたし、悔しい思いをしていた。今年は自分がプレーできる喜びをフィールドで出せたらいいなと思います」

 その興奮を抑え、冷静に打席に立てるかどうかはWSの流れを左右するだろう。

「気持ちはやっぱり勝手に上がるんじゃないかなとは思ってるので、どちらかというと、そうですね、いつも通りにプレーできる方向に持っていければ、ちょうどいい感じになるのかなとは思っています」。ヤンキースとの対戦については「そうですね。特別な試合だとはもちろん思います」と意識している。

 今シリーズの最大の注目は54本塁打の大谷と58本塁打のジャッジとの本塁打王対決。最強打者決定戦との呼び声も高い。そのジャッジは22日(同23日)の会見で大谷を野球界で最高の選手として絶賛した。

「ただただ、うれしいですし、僕自身は、そうですね、彼もベストな選手のうちのね、ムーキー(ベッツ)、もちろんフレディ(フリーマン)、そういう選手たちと同じように球界のトップの選手だと思ってるんでそういう選手からそういうふうに言ってもらえるっていうのは特別なことだなと思ってます」

 ジャッジとはエンゼルス時代にマウンドで対戦し、打者としても競った。やはり、特別な存在だ。

「僕が言わなくてももう素晴らしい選手だっていうのは皆さん分かると思いますし、なんて言うんですかね、歴代でもトップに入るような選手がこの時代にヤンキースっていう球団でプレーしているっていうのは、野球選手、野球ファンの人からしたら、やっぱり、それだけで特別なことじゃないかなと思う。そうですね、プレーしている、野球をプレーしてもらっているということに、まず一ファンとして感謝したいですし、時代を代表してる選手と一緒にフィールドでプレーできるということにまず感謝したいなと思っています」

 大谷にとって愛犬デコピンは幸運の使者。3日間限定だったデコピンスパイクをゲン担ぎで履き続け、「50―50」を達成した。米国でも人気が高い。デコピンは見にくるのかと問われると「体調が良ければ来ると思います(笑い)」と笑顔を見せた。

 昨年のFAでドジャースを選んだのはWSで勝つため。大谷は「僕にとってというよりかは、やっぱりプレーしている全員がそこを目指して頑張ってると思うので、1年の集大成として、やっぱり自分自身の野球人生の中の一つとしても大きなものかなと思います」と言い切った。悲願達成まであと4勝だ。