スポニチ

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 「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」が24日、都内で開催され、中日が4球団競合の末、ドラフト1位で関大・金丸夢斗投手(21)の交渉権を得た。1年目から「10勝&新人王」を目標に掲げた左腕は、スポニチ本紙に手記を寄せ、プロ入りへ向けた思いをつづった。

 どの球団から指名していただけるか本当に分からなかったので、最後の最後までドキドキしていました。ほっとした…というのが正直な気持ちです。

 僕の目標は、野球を始めた頃から、甲子園出場とプロ野球選手になることでした。卒業文集には小学生のときだけでなく、中学、高校と全てに「プロ野球選手になる」と書きました。高校まではプロに行けるような投手ではなく、無理だと言う人、バカにする人もいました。それでもプロ野球選手になることしか考えていないのだから、自分に正直に夢を書き続けてきました。

 その目標は大学2年秋を境に「プロ野球選手」から「ドラフト1位指名」に変わりました。この頃からエース格を示すリーグ戦1回戦の先発を任せてもらえるようになり、メディアでも24年ドラフトの1位候補として取り上げてもらえるようになりました。そうして評価してもらえる以上、1位でプロに行かないといけないと考えるようになったのです。

 目標をドラフト1位に設定した2年秋から、「覚悟」が好きな言葉になりました。1位指名という高い目標のために、何かを犠牲にし、我慢しなければならないことがたくさん増えました。それでも覚悟を決めて、野球がうまくなるために時間を費やそうと思いました。練習場からの帰り道、キャンパス内で遊ぶ学生を目にするたびに「いいな…」と思います。それでも、大学生として一生懸命頑張ることでしか得られないものがある。次の日の練習のためにしっかりと寝て、コンディションを整えることを日々繰り返してきました。覚悟を持って貫き通せたことは、誇れるべきことだと思います。

 大学では「これをやる」と決めたことに対して、最後までブレることなくやり通すことができたと思います。小さな目標を一つずつ立て、達成するために誰よりも考え、練習に励みました。今年は故障を経験しましたが、どうすれば、よりよい投手になれるかと常に前を向いてきました。日本を代表する投手になれるよう、1年目から新人王を獲得できるような活躍を目指したいと思います。 (関大硬式野球部投手)