「私、傘すら買えないんだ」「絶望してコンビニで号泣した」貯金“数百円”の極貧生活…清水あいり(31)が語る、下積み時代の“知られざる苦労”〉から続く

 おっとりした雰囲気と面白セクシーネタでブレイクし、バラエティー番組でも活躍する清水あいりさん(31)。7月には結婚を発表したことでも話題となった。「関西弁あいうえお」などのネタの誕生秘話から、「日本男児」と発表した結婚相手、さらに結婚生活の話まで明かしてくれた。(全3回の3回目/1回目から読む)

【画像多数】人妻の色気がすごい…「胸を強調してください」と言われた清水あいりさん31歳の“異例すぎるセクシーグラビア”をすべて見る(全40枚超)


グラビアアイドルの清水あいりさん ©松本輝一/文藝春秋

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セクシー芸「童貞を殺す空手」が生まれた経緯

――ABEMAの深夜バラエティー『妄想マンデー』で胸を武器に笑いをとることに快感を覚えた清水さんですが、その後に生まれたのが「童貞を殺す空手」です。空手の型をしながら、道着の下に着た水着を見せるセクシー芸ですが、あれはどういうきっかけで生まれたんですか。

清水あいりさん(以下、清水) ABEMAの『お願い!ランキング』でグラビアアイドルが毎週競って、優勝したら地上波版に出られるという企画があったんです。そこで特技披露の際に、空手着の下のズボンを脱いだ状態で「はっ」と空手の型をやったのが最初です。

 その評判がよかったのでフジテレビの深夜番組『佳代子の部屋』のオーディションでも披露したら、番組のディレクターさんが「名前どうします。セクシー空手でもいいけどもっとパンチが欲しい。童貞を殺す空手ってどうですか?」と、当時「童貞を殺すセーター」が流行っていたことから名前をつけてもらいました。

――「童貞を殺す空手」はその後、話題となり2019年にはMBS『痛快!明石家電視台』に出演し、明石家さんまさんの前でも披露したことでさらに話題となりました。番組にはお父さんも一緒に出演してましたね。

清水 お父さんがえらい緊張しちゃって、収録前にビール12缶くらい飲んでいて(苦笑)。だから収録中もトイレに行きまくって。さんまさんがおいしくイジってくださったけど、あの時は私が一番冷や冷やしました。

「あかん」「いやや」…もう1つのセクシー芸「関西弁あいうえお」の誕生秘話

――さらに清水さんはもう1つのセクシー芸、あいうえお作文であざとい関西弁女子を表現する「関西弁あいうえお」を生み出します。

清水 「関西弁あいうえお」もオーディションから生まれたんです。2019年、レギュラー化する前の特番時代の『女が女に怒る夜』に出させていただいたんです。当時は「サークルクラッシャー」というワードが流行っていて、そんな危険な女の子の1人としての出演でした。

 オーディションで「モテエピソードはありますか?」と聞かれたとき、「普段自分から仕掛けたりはしないんですけど、『あかん』とか『ええやん』とか関西弁はよく使います」と答えたら「それを、あいうえおで繋げてみて」と言われて。オーディションに合格して、収録の時に台本を見たら「関西弁あいうえお」とあって。それで「あかん」「いやや」「うつってしもた」「ええやん」「男の子やな」と披露したんです。

ツッコミモンスターの女性陣がおいしくいじってくれた

――あの番組は私も見ていましたが、司会の「くりぃむしちゅー」上田晋也さん含めてスタジオ中が大爆笑でしたね。

清水 私的には嫌な女枠で、MEGUMIさんや若槻千夏さんから「何だよ、こんな女は」って突っ込まれる役回りだと思って、それを覚悟して行ったんですけど、実際にやったらスタジオが盛り上がって。特に上田さんが私のキャラクターを受け入れて笑ってくださったので、それでよりそういう空気になったんだと思います。

 しかもその時雛壇にいた大久保佳代子さん、いとうあさこさん、若槻さん、MEGUMIさんといったツッコミモンスターの女性陣がさらにおいしくいじってくれて。すごく緊張しましたけど、あの時はアドレナリンが出てましたね。

 そこからお仕事が増えていって『ダウンタウンDX』『有吉反省会』『踊る!さんま御殿!!』とゴールデンの番組にも出られるようになりました。だからいまだにあの『女が女に怒る夜』の時の出演者の皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。あの方たちがいたからバズったし、あの方たちが面白くしてくれたから私は今があるって思っているので。本当にずっと感謝しています。

大河ドラマ出演時には「胸を強調してください」と言われ…

――その後はバラエティー番組を中心に活躍。2023年にはNHK大河ドラマどうする家康』に家康の側室候補としても出演しました。

清水 監督さんからは「『関西弁あいうえお』の清水さんをやってほしい」って言われて「えっ。皆さん血迷ってないですか」って思いました(笑)。収録までに三河弁を練習していたんですが、現場に行ったら「やっぱり関西弁でお願いできますか」と言われて。「舞台は三河じゃないんですか?」と聞いたら「あいりさんは関西からやってきたことにします」って(笑)。

 普通、時代劇だと胸も潰すじゃないですか。でもスタッフさんたちが「清水あいりさんのままがいいので胸を強調してください」とスタイリストさんにお願いしていて。「本当にいいの? これ家康じゃなくバカ殿様じゃないよね?」ってなってました。でもそういう面白い現場、面白い人に出会えたことが嬉しかったですし、感謝ですね。

「あいりちゃんはそのままでいいよ」くりぃむしちゅー・上田晋也の“金言”

――いろんな大物芸能人とも共演されていると思いますが、そうした方からの言葉で心に残っているものはありますか。

清水 バラエティーをやっていく中でどんどん欲が出て「もっとウケたい」となるじゃないですか。「くりぃむしちゅー」の上田さんは今レギュラーでご一緒させていただいてるんですけど「ウケたいからバカになろうとしたり、いろんなキャラを作ろうとかあるじゃない。でもあいりちゃんはそのままでいいよ」とポロっと言ってくださって。

 それを言われた時に『妄想マンデー』で綾部さんにも「自分を作らなくていい」と言われたことを思い出してハッとして。いつの間にか欲が出ていた自分に気付かされて、初心に帰れました。

結婚発表で「お相手は日本男児です」と表現した理由

――今年7月にはインスタグラムで結婚したことを発表しました。「お相手は日本男児です」としていましたが、どういうことですか。

清水 私、「一般人」という言い方が嫌いなんですよ。よく芸能人の結婚報告で「お相手は一般の方」ってあるじゃないですか。それを自分が書くのは嫌で、他に良い言い方はないかなと探していて。相手の方がざっくり言うと武士みたいな性格の人なので、それだったら世間から何言われるかわからないけど一番しっくりくる「日本男児」にしようとなりました。実際は芸能人じゃない方です。

――今はお相手とは一緒に住まれているんですか。

清水 まだ一緒には住んでないんです。2年以内くらいには一緒に住めたらええかなぐらいの感じで。それくらいが私には合ってるんですよね。だから、あんまり結婚したって感じはなくて。

 壇蜜さんが結婚した理由について「ひとりで生きられないから結婚するのではなくて、自分ひとりでも生きられる自信がついたから誰かと一緒にいられるようになった」とおっしゃっていたんですが、すごくわかるなと思って。一人の自立した人間になれたから結婚したというのもあります。

 それに人妻で私みたいなセクシーなキャラを貫いている人っていないじゃないですか。それも面白いと思って。

「本当に結婚したの?」結婚後もセクシーネタを披露するワケ

――確かに橋本マナミさんもそうですけど、結婚するとセクシーキャラからシフトチェンジする人は多いですね。

清水 私は全く変える気はないんですよ。周りからは「そのキャラ抑えないの?」とは言われたんですけど、逆に「なんで変えなきゃいけないの」っていうスタンスなので。

 この間もご一緒させていただいたチョコレートプラネットの松尾駿さんに「本当に結婚したの?」「絶対噓でしょ」って言われて。「本当にしました」と返したら「なのに今日、こんな事(セクシーネタ)やってんの?」って笑われて(笑)。「うふふ」言うて。

 生活感があまり見えない上に結婚生活も想像できない人だから余計に笑えるみたいです。それで結婚したとは思えないセクシーネタをやってるのがおもしろいみたいで。でも自分では「笑ってもらえて嬉しい」って思ってます。

しっとりとした人妻の良さを出したグラビアをやりたい

――グラビア自体も引退とかはされないんですか。

清水 需要がある限り続けるつもりです。今もガンガン水着の写真をSNSにアップしてるし、まだまだ現役です。グラビアへのやる気がさらに強まってます。でもここ数年はもうグラビアのお仕事のオファーは減っていて今年はまだ2回ぐらいしかグラビアをしてなくて……(笑)。しっとりとした人妻の良さを出したグラビアをやりたい気持ちはあります。

 先日、お仕事で千鳥さんとご一緒させていただいて改めて思った事なんですけど、「面白い」と感じる現場に少しでも携われる存在でいたいなというのがずっとあります。だからこれからもバラエティーも含めてもっともっと面白くて楽しい現場、面白いスタッフさんたちや共演者の方々とご一緒できるようになりたいし、そういう場にい続けられるように私のペースで熱く、ゆるく、頑張りたいです。

撮影=松本輝一/文藝春秋

(徳重 龍徳)