横浜DeNAベイスターズの本拠地・横浜スタジアム

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DeNAが2024年9月26日の巨人戦(横浜)で4−12と大敗を喫し、優勝の可能性が完全消滅した。

今永、バウアーの2枚看板が抜け...先発陣のコマ不足解消できず

自力で2位にいける可能性もなくなり、3位でCS進出を狙うことになる。4位・広島とは1.5ゲーム差。シーズン残り8試合で緊迫感あふれる戦いが続く中、気になるのは三浦大輔監督の去就だ。

就任1年目の21年は最下位に沈んだが、翌22年以降は2位、3位と躍進。今季も3位になれば3年連続Aクラスとなる。

ただ、指揮官の手腕に疑問の声が。スポーツ紙デスクは「攻守でプレーの精度がまだまだ低い。守備や走塁でボーンヘッドが多いのは、意識の問題もあると思います。ベンチワークでも不調の山崎康晃を大事な局面で起用し続けて痛打を浴びたりしている。チーム力が上がった感覚はないですね」と指摘する。

ただ、今年の投手陣を考えると、戦前に「リーグ優勝は厳しい」という見方が多いのも事実だった。今永昇太、トレバー・バウアーと先発で2枚の軸が抜け、計算できるのは昨季最多勝、最高勝率のタイトルを獲得した東克樹のみ。

新外国人のアンドレ・ジャクソン、アンソニー・ケイは先発ローテーションで回ったが、大貫晋一は5勝7敗と勝ち星を伸ばせず、平良拳太郎も右肩の違和感で4試合登板にとどまっている。

ドラフト5位右腕の石田裕太郎、2年目の吉野光樹を抜擢したが、先発陣のコマ不足は解消できなかった。

鬼の形相で「チェンジ!」と一喝

三浦監督に対するナインの人望は厚い。温厚な人柄で知られるが、交代に不満を示したウイックに対してマウンドに向かい、「チェンジ!」と鬼の形相で一喝した際は大きな反響を呼んだ(8月27日の阪神戦)。

選手たちは三浦監督を胴上げしたいと一生懸命やってきたが、球団フロントはどう評価するか。CSで下克上を果たせば、来季も契約延長の可能性があり戦いぶりが注目される。(中町顕吾)