ゲーム販売プラットフォーム「Steam」の開発元であるValveが2024年9月20日に、Windows版のゲームをLinuxベースのOS上で動作させるための互換レイヤー「Proton」でテスト中のゲームのリストを公開しました。その中にARM64に対応したProtonが含まれていることが報告されています。

Expanded Steam gaming compatibility likely coming to Arm chips with hundreds of Windows games - Valve testing ARM64 Proton compatibility layer | Tom's Hardware

https://www.tomshardware.com/video-games/pc-gaming/steam-likely-coming-to-arm-chips-with-support-for-hundreds-of-windows-games-valve-testing-arm64-proton-compatibility-layer



Valve may be working on a Linux ARM64-based version of Steam

https://www.xda-developers.com/valve-arm64-based-version-of-steam/

Valveが2024年9月20日に公開したリストでは、Protonでテスト中のゲームとして「Left 4 Dead 2」や「Kerbal Space Program」など数百タイトルが掲載されました。

また、このリストの中には「proton-arm64ec」との記載もあり、ValveがARM64に対応したProtonを開発中であることが示唆されています。



海外メディアのTom's Hardwareは「ValveはLinuxでのゲームプレイ環境をx86から拡大し、ARMデバイスでもWindowsのゲームがプレイできるような取り組みを実施しているようです。また、Waydroidについても言及されており、ARMアーキテクチャを採用したAndroidデバイスでもProtonのサポートを受けられる可能性があります。Valveによる一連のテストは、ユーザーを大幅に増やす可能性を秘めています」と推測しました。

さらに、一部のユーザーは「Valveが独自のARMアーキテクチャ採用デバイスを開発中である」と示唆していますが、Tom's Hardwareはコストの問題からこの推測を否定しています。海外メディアのXDAは「Valveは間もなくSteamOSをSteam Deck以外のデバイスに解放する可能性があり、ARM64対応Protonの開発は、サードパーティー製ARM64デバイスをサポートするため」と予想しました。



なお、記事作成時点でValveはSteamOSまたはProtonでのARM64サポートについて公式発表を行っていません。