遠出しても行く価値あり! スリランカで修業を積んだ店主による“だし”のうまみあふれるスパイスカレー(千葉・君津市)

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「食べログ」に新しく登録されたお店の中から『注目のお店』をご紹介。今回は千葉県君津市にオープンした、だしのうまみが身体に染み渡るスリランカカレー店。

〈New Open News〉

毎日、たくさんの新しいお店が登録されている「食べログ」。そんな「食べログ」のデータベースの中でも、オープン早々、高い評価の口コミがあったり、多くの「保存」をされたりしている『注目のお店』を食いしん坊ライターが紹介します。早くもお店に訪問した食べログレビュアーのコメントも掲載!

Bonjasky curry(千葉・君津市)

3種盛りスペシャルカレー 写真:お店から

2024年4月、木更津市や君津市を中心にキッチンカーで営業していた「Bonjasky curry」が、県道24号線沿いの君津市笹に実店舗をオープンしました。バス釣りで人気の笹川湖のすぐ近くにあり、自然に囲まれた非日常感を味わえる場所です。最寄りの駅は上総亀山駅ですが、徒歩だと1時間ほどかかるため、車での訪問がおすすめ。店舗の前には駐車場が10台分あり、笹川湖の無料駐車場も利用可能です。

自然に囲まれた場所に現れる個性的な外観が目を引く店舗  出典:HigherMachineZさん

店主のテツさんは、保育士になるために大学へ進学。大学卒業後は保育士として児童養護施設へ就職しました。子どもたちと衣食住を共にし、子どもたちの親代わりをする中で食の大切さを感じ、料理人を目指すことに。子どもたちにテツさんが大好きなカレーを作った時に「うまい!うまい!」と食べてくれた姿を見て、これはカレー屋にならなきゃいけない!と思ったそうです。

店主のテツさん(左)

「世界一うまいカレー屋になってくる!」と子どもたちに約束し、料理の基礎を学ぶため、神奈川県鎌倉市にあるベジタリアンレストランで3年間料理の修業を積みました。その後、日本食レストランのシェフとしてスリランカへ渡り、空いている時間にローカルのカレー屋やホテルのカレー、家庭のカレーを日々勉強。
帰国後、キッチンカーを自作して直売所での営業やイベントに出店し、ファンを増やしてきました。

自分たちで作り上げた温かみのある店内  写真:お店から

スリランカで1年弱働きながら色々なカレー屋で修業をしていた時、お世話になっていたスリランカ人のアリさんの田舎へ遊びに行ったそう。その時に訪れた忘れられないカレー屋が緑あふれるところにあったため、店舗をオープンするならこういった場所がいいと思ったのだとか。自然豊かなこの場所に出店を決めたのは、そんなテツさんの思いにぴったりはまったから。スリランカの海沿いの田舎町のカレー屋をイメージした店舗は、ほとんど業者を入れずにほぼ手作りというから驚きです。妻のカナエさんや、義理のお父様、仲間と一緒にお店を作り上げていく様子はお店のInstagramで見られます。
スリランカの海をイメージしたというカウンター下の壁の青色が印象的な店内には、お子様連れにもうれしい小上がりもあり、全24席。席間隔もゆったり取ってあり、広々としていて居心地の良い空間です。店舗の改装は今後も続くそうで、お店の雰囲気が変化していくのも楽しいですね。

3種盛りスペシャルカレー 写真:お店から

カレーは「1種盛りカレー」1,200円と「2種あいがけカレー」1,500円、おすすめの「3種盛りスペシャルカレー」1,700円です。「3種盛りスペシャルカレー」は、定番の「クリーミーチキン」と「ウンバラカダキーマカレー」、気分で変わる創作カレー「本日のカレー」の3種類を一度に食べられるスペシャルなカレー。スリランカスタイルで、3つのカレーとさまざまなおかずを混ぜ合わせて食べると色々な味に変化する、同店の究極の一皿です。定番の「クリーミーチキンカレー」は、玉ねぎ、トマトの甘みとミルクのコクが利いた甘口カレー、「ウンバラカダキーマカレー」はひき肉のうまみと鰹のだしが利いたスパイシーな中辛カレーです。ウンバラカダはスリランカの鰹節のことで、スリランカ料理に欠かせない食材。鰹節のだしで育った日本人の舌に合うのもうなずけます。

さまざまなおかずと混ぜて味わうのがスリランカ流  出典:the-keimanさん

さまざまな味わいに変化させるおかずは「豆カレー」や「紫玉ねぎのスパイスピクルス」「ココナッツサンボル」「パパダン」など。ご飯の量は「小」−50円、「大」無料、「大盛り」+100円となっています。小さいお子様用には、キッズメニューも用意しています。

トッピングの一番人気はタチウオフライ 写真:お店から

本日のカレーは「ココナッツイワシカレー」や「スリランカ風レッドポークカレー」「ココナッツイカカレー」など、素材の魅力を引き出したここでしか味わえないカレーが日替わりで登場します。どのカレーもスパイスの香り豊かで、幅広い層が楽しめる優しい味わい。辛さが足りない場合は、自家製ラー油で辛さを調節できます。また、トッピングメニューは「太刀魚フライ」や「焼きチーズ」「菜の花エッグの卵黄」「季節の盛り盛り素揚げ野菜」を各100円で楽しめます。

夏限定のかき氷 抹茶  出典:the-keimanさん

ドリンクには、甜菜糖で作る「自家製スパイスジンジャエール」400円や「自家製ラッシー」450円などがあり、中でも季節の果物を使った「自家製季節のラッシー」550円はドリンクの一押しメニューです。デザートでは「自家製プリン」300円や、米粉で作る季節のスイーツもあり、こちらもおいしいと好評です。夏には甜菜糖を使った無添加の自家製シロップのかき氷の提供も。

本場スリランカカレーの味を知るテツさんによる、みんながおいしく楽しめる食材のうまみあふれるカレーは、一度食べたらやみつきに。鴨川も近いので、旅行がてら訪れて欲しいおすすめのカレー店です。

食べログレビュアーのコメント

3種盛りスペシャルカレー  出典:the-keimanさん

『鴨川へ向かう道の途中でポツンとあるスパイスカレー店。
なぜこんな所に?という感じだが、近くには笹川湖の公園や道の駅ふれあいパークきみつ、さらに観光地・濃溝の滝などがあるので意外に立地は良いのかも?

店に入るとレゲエがかかった明るい店内。どことなく南国ビーチ風。オーナーの奥様が笑顔で接客してくれる。スリランカでカレーを学び、キッチンカーでの販売を経てこちらにお店を出されたそうだ。

カレーは3種あり、もちろん、あいがけも可能。この日頼んだのは、3種あいがけ 1700円。
定番メニューのバターチキン、キーマと日替わりのカレー『ココナッツイカカレー』
カレーの上には“おかず”がトッピングされており、ココナッツサンボル、ピクルス、パパダン、ウンバラカダ(スリランカの鰹節)マリネひよこ豆等がカレーに乗っている。この“おかず”のおかげでスプーンで口に運ぶごとに味が変わって面白い。

キーマは辛口。魚系の出汁が効いていて美味!
バターチキンはココナッツミルクがかかっており辛味はほとんどないが、万人に好まれる味。
イカココナッツカレーは出汁とココナッツがイカの旨みを引き出している。
辛味足らない場合は、お店の自家製ラー油をかけて辛さを調整できる。
まずは、各カレーの味を確認してから混ぜて食べるのがよいとのこと。

夏期は14時以降からかき氷も提供されており、今回は「かき氷レモン」(500円)に練乳をトッピングして注文。自家製のてんさい糖シロップにつけたレモンスライスがアクセント!このかき氷はさっぱりして暑いときにはピッタリ!

この店はかなり人気になりそうな予感。次に来るときに行列ができてるかも。
再来決定です!』(the-keimanさん)

3種盛りスペシャルカレー  出典:五井コエチアさん

『カレーはチキン、キーマ、この日のの3種で、シングルの他ダブル&トリプルな合掛けあり。3種盛り(¥1,700)を。

チキン
中粘性のピリ辛で、定番にして王道の味。
ココナツミルク効いてマイルドに。これ苦手な人いない。いくらでもイケそう。

キーマ
中粘性の甘口。優しい味。でも単純でない。
挽き肉にカツオ節+とのこと。現地ならモルディブ・フィッシュ?なるほどな深み。

この日の
こちらも中粘性の甘口で、イカ入り。
島国スリランカならではなシーフード。さらりとうまい。

他トッピング
サンボル、ピクルス、パパダン、マリネ等
サンボルが良かった。

ドリンク
スパイス・ジンジャーエール(¥400)
この味はイイ。さすがドリンク品書き筆頭。
スパイスなチャイとかジンジャーエールとか大好き。
スリランカと言えばセイロンティー。スパイス・チャイもっと美味しかったかも?

当店のカレー、香辛料とオイルでぐいぐい押してくるインネパと異なり、調和とバランス重視。方向性マイルドですが、物足りなさはありません』(五井コエチアさん)

※価格は税込。


<店舗情報>
◆Bonjasky curry
住所 : 千葉県君津市笹1726-3
TEL : 0439-20-0855

文:佐藤明日香

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