中国広州港、26年までに貨物取扱量7億トン目指す

広州港南沙港区。(資料写真、広州=新華社配信)

 【新華社広州9月5日】中国広東省広州市政府はこのほど、「広州国際海運ハブ建設3カ年行動計画(2024〜26年)」を発表し、26年までに広州港の貨物取扱量を7億トンに引き上げることを目指すとした。コンテナ取扱量を2700万TEU(20フィートコンテナ換算)に、海上・鉄道複合一貫輸送による貨物輸送量を80万TEUに、完成自動車の取扱台数を160万台に引き上げるほか、港湾・海上輸送に関する固定資産投資を150億元(1元=約20円)以上にする。

 計画では、国際海運ハブの機能向上、港湾の総合的なサービス能力増強など8方面から31項目の任務と4項目の保障措置を打ち出した。広州臨港経済区の建設を促し、港湾・海運の「新たな質の生産力」(科学技術イノベーションが主導し、質の高い発展を促す生産力)育成を加速することで、海運ハブの資源配置機能を強め、広州港が総合輸送体系と海運サービス機能の中で占める中核的な地位を高める。広州が国の総合的な玄関口となる都市、国際ビジネス・貿易の中心地、国際的な総合交通ハブ、国の歴史・文化都市、海洋的特色が鮮明な現代化都市を形成することを支え、粤港澳大湾区(広東・香港・マカオグレーターベイエリア)が改革深化と対外開放の新たな拠点を形成することを後押しする。

 海港によるハブのサポート機能を発揮し、広州での港湾型国家物流ハブの全面的建設に力を入れる。複合一貫輸送ハブと物流ルート機能の配置を最適化し、鉄道港と道路港、港湾、空港が連動し、足並みをそろえて発展する「四港連動」の構造を構築し、交通ハブの経済ハブ、イノベーションハブ、開放ハブへの転換を推進する。

 遊覧船・クルーズ船向けサービスの質を高め、現代的海事金融の発展や海事サービス体系などの整備にも力をいれる。香港・マカオ両特別行政区と連携して大湾区海運連合取引センターを設立し、海運取引や海運指数の研究開発などサービス機能を開発し、海運資源配置能力を強化する。天河区の中心業務地区(CBD)「珠江新城」と「広州国際金融城」、南沙明珠湾区の「南沙金融島」など金融集積地を活用し、海事金融の発展に全力を挙げる。クルーズ船会社がさまざまなレベルで、特色が際立つクルーズ旅行商品体系を開発することを奨励する。クルーズ産業のイノベーションを支援し、クルーズ船の母港への開放を奨励するとともに、より多くの航路を開き、離島の観光航路や海南島へのフェリー航路などを研究、開拓し、島の観光の発展を推進する。