伝統のオールドファーム・ダービーでゴールを決め、日本代表に合流した。1日に行われたレンジャーズとのダービーマッチで先制点を決め、3-0の勝利に貢献したFW前田大然(セルティック)。チームも開幕4連勝を飾り、「個人としてもチームとしてもいい状態で来れたので楽しみ」と充実の表情を見せた。

 W杯アジア最終予選は過去2大会、いずれもホームでの初戦を落としている。「前回大会も初戦は負けているし、簡単な相手ではない。でもホームでできるし、ファン・サポーターの後押しをもらって、あとは自分たち次第だと思う」。そう力を込めた前田は前回のアジア最終予選は2試合に途中出場したのみ。当時からの成長を示す舞台にもなる。

「僕自身も成長したし、他の選手も成長している。負けてられないなと思う。若くもないので、いろんな経験を積んで、自信も付いている」。代表では左サイドでの起用が多く、爆発的なスピードを生かしたカウンターはもちろん、守備での献身性もチームの大きな力となっている。

 今合宿ではFW小川航基が報道陣の取材に対し、「前回のW杯で(前田)大然がすごいプレッシャーをかけて、いろんな戦いをしていた中、あの大然のプレッシャーやディフェンスの強度を僕自身ができて、なおかつ点を取ることができれば、世界一、日本サッカー界の壁を乗り越えられる大きな要因になると思う」と話すなど、そのプレーから大きな刺激を受けていた。

 チームメイトの言葉に「うれしい」と話す前田は「切り替えのところは無意識にできているけど、そこではなく、攻撃で違いを見せていかないといけない」とも指摘。MF三笘薫やMF中村敬斗とのポジション争いには「3人とも特徴は違う。お互いに良さを出して、切磋琢磨していければ」と話し、3バックならウイングバックとシャドーで同時にプレーする可能性もあるだけに、「普段から(三笘)薫や(中村)敬斗を外から見ている分、一緒になったらやりやすさもあると思う」と“共演”も楽しみにしていた。

(取材・文 西山紘平)