「高血圧(高血圧症)」の基準・症状・原因はご存知ですか?医師が監修!

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くも膜下出血の原因とは?Medical DOC監修医がくも膜下出血の原因・予防法や何科へ受診すべきかなどを解説します。

※この記事はMedical DOCにて『「くも膜下出血の原因」となる可能性の高い食べ物はご存知ですか?医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

≫「くも膜下出血の前兆」となる5つの症状はご存知ですか?医師が徹底解説!

監修医師:
中川 龍太郎(医療法人資生会 医員)

奈良県立医科大学卒業。臨床研修を経て、医療法人やわらぎ会、医療法人資生会南川医院に勤務。生活習慣病や肥満治療、予防医学、ヘルスメンテナンスに注力すると同時に、訪問診療にも従事している。日本プライマリ・ケア連合学会、日本在宅医療連合学会、日本旅行医学会の各会員。オンライン診療研修受講。

「くも膜下出血」とは?

くも膜下出血とは、脳出血の一種で、脳の表面の血管が破れて出血してしまい、くも膜下腔というスペースに出血が拡がった病気です。
くも膜下出血は、発症した人の1/3は死亡し、1/3は何らかの後遺症が残り、残る1/3だけが社会復帰できるという、非常に重篤な病気です。発症してから治療するのではなく、できるだけ発症しないようにする予防策が重要になります。
今回の解説で、くも膜下出血に至る原因を知り、適切に予防しましょう。

くも膜下出血の予防法

血圧管理

先述の通り、高血圧はくも膜下出血のリスクを大きく上昇させますので、血圧を適切に管理することが予防につながります。
一般的には塩分過多の食生活が高血圧につながりますので、塩分量を控えた食生活が推奨されます。ただしすでに収縮期血圧が常に160mmHgを超えている場合は、早めに高圧薬による治療を開始することが望ましいです。こういった際は食生活改善の効果が出るのを待つ前に、早急に医療機関を受診しましょう。

禁煙

これまでご紹介した通り、喫煙も大きなリスク因子の一つです。効果的な対処法は禁煙につきます。禁煙によって、くも膜下出血だけでなく、脳梗塞や脳内出血、心筋梗塞や狭心症など、あらゆる血管病変のリスクが低下します。またほとんどの癌では喫煙がリスクとなっており、禁煙によって癌を発症するリスクを下げることができます。
逆に喫煙者が禁煙することによる健康上のデメリットはありません。よく余計にストレスが溜まるから体に良くない、と主張する人もおられますが、禁煙によるストレスよりも圧倒的に体に負担をかけているのが喫煙です。
くも膜下出血だけでなく、あらゆる病気を未然に防ぐためにも禁煙を強くおすすめします。

節酒

先述の通り、アルコールの過剰摂取はくも膜下出血の大きなリスク因子になります。対策としてはアルコールの総摂取量を抑えることが重要です。以前は適量のアルコール摂取は血管の病気のリスクを下げると言われていましたが、現在では摂取した分だけ疾患リスクは増大することが報告されています。
理想は飲酒自体もストップすることですが、くも膜下出血の原因と対策という観点では、節酒が推奨される手段ということになります。

脳ドック

脳ドッグとはMRIやエコーなどの画像診断を使用して、脳に関わる疾患の診断や、そのリスクの評価を行う、健康診断の一種です。脳ドッグでは、これまでご紹介した脳動脈瘤やAVMなどの血管異常や、狭窄部位(脳血管の中で異常に狭くなってしまっている部位)、脳腫瘍、認知症などの疾患が発見されることがあります。
くも膜下出血の原因として挙げた脳動脈瘤もAVMも、普段は自覚症状がないことが多く、脳ドッグで見つかるということもよく見られます。これらの病気の存在を確認しているかどうかが、その後のリスク管理に非常に役立ちますので、定期的な脳ドッグ受診を勧めます。

「くも膜下出血の原因」についてよくある質問

ここまでくも膜下出血の原因・予防法などを紹介しました。ここでは「くも膜下出血の原因」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

くも膜下出血の原因となる可能性の高い食べ物を教えてください。

中川 龍太郎(医師)

特定の食べ物がくも膜下出血のリスクを上げるというものはありませんが、一般的に塩分量の多い食事をすると高血圧につながります。間接的にはくも膜下出血のリスク増大にも関わっていると言えるでしょう。

くも膜下出血の原因にストレスは関係ありますか?

中川 龍太郎(医師)

過剰なストレスは日常的な高血圧につながりますので、くも膜下出血の原因に関係しています。

女性でくも膜下出血を発症した場合、どんな原因が考えられますか?

中川 龍太郎(医師)

女性のくも膜下出血の原因として考えられるものは、男性と比較して大きく変わるわけではありませんが、特に妊娠中では妊娠高血圧であったり出産時の陣痛やいきみなどから、くも膜下出血を発症する可能性は0ではありません。

過労が原因でくも膜下出血を発症しますか?

中川 龍太郎(医師)

過労が原因でくも膜下出血を発症することも、原因として否定はできません。これまでご紹介したように、過剰なストレスは高血圧につながるためです。

編集部まとめ

今回はくも膜下出血の原因とその予防策について解説しました。脳ドッグで原因となる血管異常の有無を確認して、その上で適切な生活習慣を心がけることが重要です。ぜひ取り組んでみてください。

「くも膜下出血の原因」と関連する病気

「くも膜下出血の原因」と関連する病気は3個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

脳神経科の病気

脳動脈瘤

脳動静脈奇形

内科の病気

高血圧

くも膜下出血の原因と関連する病気は上記が考えられます。特に血管異常(脳動脈瘤や脳動静脈奇形など)の存在を検診で確認しておくことが重要です。ぜひ一度、脳ドックを受診してください。

「くも膜下出血の原因」と関連する症状

「くも膜下出血の原因」と関連している、似ている症状は6個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

関連する症状

突然の激しい頭痛

吐き気嘔吐

意識障害

手足の麻痺

けいれん

くも膜下出血の症状と考えられるものは上記が挙げられます。くも膜下出血は非常に重篤な病気です。何かおかしいと感じ、これらの症状に当てはまる場合は、早急に救急要請してください。

参考文献

脳卒中治療ガイドライン2009

脳動静脈奇形の至適治療方針