「セラミック」の寿命を“3つの観点”から歯科医が解説! 長持ちさせるコツもご紹介

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歯科の「セラミック」の寿命はどれくらいかご存じですか? 今回は、セラミックの寿命を3つの観点から「九段下スターデンタルクリニック」の田中先生に解説していただきました。

※この記事はMedical DOCにて【「セラミック」ってどれくらいもつの? 寿命やメリット・デメリットを歯科医が解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

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監修歯科医師:
田中 和之(九段下スターデンタルクリニック)

長崎大学歯学部卒業。その後、東京都内で勤務医として技術の研鑽を積む。2006年、東京都千代田区に「九段下スターデンタルクリニック」を開院。審美歯科歴20年以上、症例数は5000症例にも及び、テレビや新聞、雑誌などにも取り上げられている。

編集部

実際のところ、セラミックはどのくらいもつのでしょうか?

田中先生

セラミックの寿命に対する考え方は3つあると考えます。まずは、「セラミックが割れる」などの耐久性の問題。次に「変色」や「歯ぐきが下がる」といった審美性の問題。さらに、「セラミックを被せている歯がどのぐらいもつか」という問題の3点です。このうち、1つ目の「耐久性」については、ジルコニアの被せ物だとほぼ問題ないと言っていいと思います。

編集部

2つ目の審美性はどうでしょうか?

田中先生

まず、変色についてですが、セラミックは時間が経っても変色はしないので問題ありません。しかし、セラミックの被せ物に関しては年数が経つにつれ歯ぐきが下がってくると、歯とセラミックの境目が露出して見栄えが悪くなってしまうことがあります。ただし、全ての人がそうなるかというとこれは個人差が大きく、30年経っても問題ない人もいれば10年ぐらいで歯ぐきが下がってしまう人もいらっしゃいます。これには、ブラッシングのやり方や歯ぐきの性質が大きく関係しているので、自身にそういうリスクがないのか担当医に事前に確認しておきましょう。

編集部

3つ目の「歯がどのくらいもつか?」というのはいかがでしょうか?

田中先生

これはセラミックであろうがほかの素材であろうが関係なく、歯そのものの寿命がきてしまえば、結果的にその詰め物や被せ物は使えなくなります。ジルコニアは耐久性も見た目も半永久的にもつ素材ですが、それを入れている歯が悪くなってしまえば、いくら素材が良くても意味がないということです。

編集部

そうすると、治療後のケアやメンテナンスが重要になるわけですね。

田中先生

歯磨きやメンテナンスは「セラミックを入れたから重要」というわけではなく、セラミックに関係なく全ての人がやった方が好ましいですし、やるべきだと考えます。セラミックにしたから特別に何かをした方がいい、やるべきという話ではありません。