「脳ドック」でどんな病気がわかるかご存じですか? 検査内容や目的も専門家が解説!
「脳ドック」という検査を一度は耳にしたことがあると思いますが、どんな病気がわかるのかご存じですか? 今回は、脳ドックの検査内容や目的について「臨床検査技師」の納家さんに解説していただきました。
※この記事はMedical DOCにて【脳ドックは何歳から受けるべきかを解説 検査でわかる病気は?所要時間と費用相場も知りたい】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
監修臨床検査技師:
納家 はるか(臨床検査技師)
大学卒業後は大阪の総合病院にて、臨床検査技師として勤務。文章を書くことが好きで、自分の知識や経験を活かした情報を発信することを理念として活動中。
編集部
脳ドックとはどのような検査ですか?
納家さん
脳ドックはMRIや採血など複数の検査を組み合わせたもので、脳の萎縮や疾患を早期発見するための検査になります。人間ドックは全身を一通り調べる検査ですが、脳ドックは脳に特化して行います。脳の状態を詳しく調べることで、現在の脳疾患だけでなく将来的な脳疾患の可能性も調べることができます。
編集部
脳ドックではどのような病気が分かりますか?
納家さん
脳の萎縮や脳動脈瘤、脳卒中、脳腫瘍などの診断が可能です。これらの疾患を早期発見するために行うのが脳ドックです。脳卒中には、脳の血管が詰まる脳梗塞と脳の血管が破れる脳出血、くも膜下出血があります。脳卒中は主に動脈硬化が原因で起こります。脳の疾患は、突発的なものが多く、命に危険が及んだり、後遺症が残ったりすることが多いため、早期発見や適切な治療を行うことが重要です。
編集部
脳ドックの詳しい検査内容を教えてください。
納家さん
頭部MRIで脳の断層撮影、頭部MRAで脳の血管撮影、頸動脈エコー検査で頸動脈の狭窄の有無、ABIで動脈硬化の状態、心電図で不整脈の確認、血液検査で脳梗塞のリスク評価などを調べています。通常の脳ドックは、上記の検査を複数組み合わせて行います。