駅のスピーカーから「お経」流れる珍事! 隣の葬儀場と「マイクの周波数」が一致した影響…電鉄富山駅
富山県にある駅の構内で「お経」のような奇妙な音声が流れてきたとして、音声付きの映像がXに投稿されて話題になっている。
富山地方鉄道は1月24日、弁護士ドットコムニュースの取材に「電鉄富山駅」で導入したワイヤレスマイクの周波数が原因で「葬儀会場の音声」が流れたと説明した。
●「リーン」…駅に流れるお経とお鈴の音
話題になっているのは、Xのアカウントが1月24日に「電鉄富山駅で原因不明の謎の儀式的音楽が流れ続けて」などと書いた投稿だ。
一緒にアップされている動画を聞いてみると、お経のような声のほか、「リーン」とお鈴を鳴らす音やドラのような音を確認できる。そのような音声と重なるように「ご案内します。11時10分発〜行き」という駅員と思われるアナウンスも聞こえる。
この珍しい事態を受けて、「近くに葬儀場があるから、そこのマイクと周波数が一致しちゃったのではないか」といった周波数の一致に対する指摘が相次いで上がった。また、お経の内容から宗派まで特定してみせる投稿もあった。
富山地鉄は弁護士ドットコムニュースの取材に「電鉄富山駅の隣にある葬儀会場のワイヤレスマイクと、駅員が電車の発車アナウンスなどに使用するワイヤレスマイクの周波数がたまたま、まったく一緒だったようです」と説明した。
この事象は投稿のあった1月24日の午前中に発生した。駅員がマイクをオンにすると、隣の葬儀会場のお経が流れる状況だったという。
「その時間帯の葬儀でお坊さんがお経をあげるときに使っておられた葬儀会場のワイヤレスマイクと周波数が一致したために、駅員のマイクがお経の音声を拾ってしまったみたいです。その結果、お経のような音が駅構内のスピーカーに流れてしまいました」
駅の運営や電車の運行の影響は確認されておらず、すでにトラブルも解決済みとしている。
「駅員がマイクの周波数を変えることで、お経の音声を拾わないようにしましたので、今後同様のことは起こらないと考えております」
これまでこんな事態は起きていなかった。駅では前日23日に新しいワイヤレスマイクを導入したばかりだったという。
葬儀会場側では、葬儀中に発車案内が流れるなどの事態が生じたのだろうか。該当するとみられる施設に取材したが「対応できる者がすでにいない」として確認できなかった。