一時は批判の矢面に立たされたクリンスマン監督(中央)。韓国代表も順調な仕上がりを見せているようだ。(C)Getty Images

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 ついにアジアカップが開幕した。前回優勝の開催国カタールがレバノンに3−0完勝を収め、現地のボルテージは一気に高まった印象だ。

 開幕前の優勝予想に目を向けると、やはり質・量ともに戦力が充実している日本への評価がすこぶる高い。次いで高い支持を得たのが、同じく欧州組を多く抱える韓国。この東アジアの両国が今大会をリードする二強である構図は変わらない。
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 サッカー専門の大手データ会社『Opta』は日本の優勝確率を1位の24.6%と予想し、2位の韓国が14.3%。さらに『Score90』は日本を28%でダントツトップと評価し、2番手の韓国を16%と予想している。

 こうした予想結果に敏感に反応したのが韓国全国紙『スポーツ朝鮮』だ。「今大会の韓国代表はソン・フンミン、キム・ミンジェ、イ・ガンイン、ファン・ヒチャンなど全ポジションで戦力が傑出している。目下7試合連続無失点中で、これは歴代3位の記録だ」と称えつつ、「それでも戦前の予想では日本に次ぐ2位の評価だ」と記した。

 そして、韓国の2番手予想に関する見解をユルゲン・クリンスマン監督に求めたのだ。ドイツ人指揮官は「まったく残念な気持ちにはなっていないよ」ときっぱり。そのうえで「こうした大会はワールドカップ予選や親善試合とはまるで違うからね。いまもっとも注意しなければならないのは(初戦の相手である)バーレーンだ。それが終わって初めて次の試合のことが考えられる。正直言って、日本戦のことはあまり考える余裕がない」と続けた。
 
 さらに指揮官は「間違いなく韓国にとって難しい大会になる。それぞれの対戦相手に敬意を払って謙虚に準備するだけだ。日本とは決勝で対戦することを望んでいるけど、まずは初戦だね」と語り、あくまでバーレーン戦にフォーカスした。

 今大会で日本はグループDでイラク、インドネシア、ベトナムと戦い、韓国はグループEでマレーシア、ヨルダン、バーレーンと同居。ともにグループステージを1位突破すれば、ノックアウトラウンドで両国は決勝まで当たらない組み分けとなっている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部