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プロ野球巨人が2023年8月25日から東京ドームで行われた阪神3連戦で1勝2敗と負け越しリーグ4位に後退した。J-CASTニュースは、原辰徳監督(65)の第2次政権で戦略コーチを務めた橋上秀樹氏(57)に今後の展開を占ってもらった。

「逆転優勝に関しては実質的に難しくなった」

3連戦初戦はエース戸郷翔征投手(23)が序盤に阪神打線につかまり1−8の大敗。2戦目は7回に5点を失うなど中継ぎが崩れ6−9で敗れた。3戦目は序盤に2点を失うも8回に逆転し、そのまま逃げ切った。

27日時点で首位・阪神との差は13ゲーム開き、2位・広島とは6ゲーム差。3位DeNAを0.5ゲーム差で追いかける展開となっている。逆転優勝が遠のく中、DeNAとのクライマックスシリーズ(CS)進出をかけた3位争いが激しさを増している。

橋上氏は巨人の現状に関して「逆転優勝に関しては実質的に難しくなったと思います。DeNAとの3位争いが現実的な目標になると思います」とし、次のように分析した。

「上位4チームを見ると、阪神は他の3チームに対して勝ち越している。2位の広島は阪神にだけ負け越してDeNAと巨人には勝ち越している。巨人はDeNAにだけ勝ち越している。DeNAは阪神、広島、巨人に負け越している。4チームの相関関係でいくと、阪神、広島、巨人、DeNAに落ち着く可能性が出てきた」

DeNAと3位争いになった場合、戸郷がキーマンになると指摘した。戸郷は今季DeNA戦5試合に先発して3勝をマーク。防御率は1.17で5試合全てクオリティスタート(6回以上、自責点3)を達成している。

橋上氏は「戸郷投手に疲れが見えてきたのが巨人の不安要素です」とし、ここ最近の戸郷の投球内容に言及した。

「ここ何試合か制球にだいぶばらつきが」

「ここ何試合か制球にだいぶばらつきが見えてきました。前半戦の良かったころと比べるとなかなか思うようなところに球が行っていないように感じます。空振りが取れなくなってきているので球数が増えてきている。巨人は中継ぎが弱いのでベンチとしては120球投げても7回、8回を投げてほしいが、ここ数試合は投げることができていない。巨人の現状を考えると中継ぎ勝負になると難しい」

戸郷は8月3日のヤクルト戦以来、勝ち星から遠ざかっている。10日の阪神戦は6回3分の2、129球の力投も報われず負け投手に。18日の広島戦では勝ち負け付かず、25日の阪神戦では5回途中で降板し4敗目を喫した。

「DeNAとの3位争いになれば、登板間隔を調整して戸郷投手をDeNAに当ててくる可能性が出てくる。その時に戸郷投手が今まで通り投球できれば巨人が有利になるが、状態が良くなく今まで通りのピッチングができなくなると巨人に暗雲が立ち込めてくると思います」

巨人は29日から広島との3連戦を予定し、9月1日から敵地・横浜スタジアムでDeNAと3連戦を行う。