原油価格の高騰で、今年の夏も電気代がかさむ予感…。そこで、冬の電気代を1か月で半分に減らした達人・あかりさんと家電王の中村 剛さんに、夏の昼間の節電方法を教えてもらいました。

昼は小さな工夫を積み重ねて電気代を最小限に

日差しが強く気温が上がりやすい昼間は、無理をしすぎない節電を。

●明るい時間は太陽の光で過ごし、照明をつけない

太陽光がふんだんに入る昼間は照明いらず。「なんとなく照明をつけがちですが、意識を変えるだけで無理せず節電につながります。毎日のことなので、習慣化させるのにぴったり」

54Wの白熱電球と12Wの蛍光ランプの点灯時間を、1日1時間短くした場合の電気料金の差額(東京ガスより)

●リビングに集まってエアコンは1台だけ使用

家族が家にいるときは、1か所に集合してエアコン1台のみを稼働。「電気代が削減できるのはもちろん、子どもたちと過ごす時間も増えていいことずくめ!」

●冷やしたタオルを首に巻いて、エアコンの温度を高めに設定

「水で濡らして冷やしたタオルを首に巻くと、体感温度がダウン。エアコンの設定温度を1℃上げても、無理なく過ごせます」。タオルの水分が蒸発し、顔回りの温度が下がる効果も。

<プロがチェック!風量を変えて、体感温度を調整>

「エアコンの風量を強くすると、冷えた空気が効率よく循環します。設定温度を下げるより、電気代も削減に」(東京電力・中村さん)

冷房期間を3.6か月とし、冷房時の室温を26℃から28℃にした場合の電気料金の差額(1日9時間使用と想定)(東京ガスより)

●水やりと一緒に打ち水をして熱気をやわらげる

夕方の涼しくなった頃、家庭菜園の水やりと一緒にベランダに打ち水をするのが習慣。「気化熱で温度が下がるうえ、見た目も涼しく感じます」

冷蔵庫の節電チャレンジ

生活に欠かせない冷蔵庫も節電チャンスが。すぐに見直してみて。

●設定は「中」に

冷蔵室と冷凍室の温度設定は、冬は「弱」、夏は「中」に。「ものをつめ込まなければ、空気が循環して十分冷えます。冷やしすぎはムダ!」

●氷はつくりすぎない

氷は使うときだけ製氷するルールを徹底。「以前は習慣で毎日製氷していましたが、ムダな電気を使っていると気づきカットしました」

●冷凍室の中は少なめに

冷凍室は、最低限しか入れない主義。「つめ込む食材の費用、使いきれずに捨てるムダまで考えると、必要な分だけ入れるのがわが家流です」

<プロがチェック!冷凍室はぎゅうぎゅうでOK!>

冷凍室は、たくさんつめると食材同士が冷やし合って効率的に。「食材を長い間入れっぱなしにしないのであれば、温度設定は『中』で問題ありません」(東京電力・中村さん)

電気代の数字は、東京ガス都市生活研究所「ウルトラ省エネブック」(2023年1月)より引用

電気代・ガス代の補助は、2023年1月使用分(2月検針分)から9月使用分(10月検針分)まで。8月末までは、電気代は一般家庭で1kWh当たり7円、ガス代は1m2当たり30円が補助される。9月使用分は補助額が半減される。