函館記念AIが本命に抜擢したローシャムパーク(撮影:下野雄規)

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 今週の日曜日は、函館競馬場で函館記念(GIII)が行われます。

 函館記念はサマー2000シリーズの第2戦となります。サマー2000シリーズの初戦は先週の福島で行われた七夕賞(GIII)でした。セイウンハーデスが2番人気で勝利していますが、2着には9番人気のククナ、3着には13番人気のホウオウエミーズが入り波乱の決着となりました。小回りコースでハンデ戦という特殊な条件で行われただけに、一筋縄ではいかない結果となりました。

 函館記念も小回り、ハンデ戦というのは先週の七夕賞と同じですし、波乱の決着になっても何ら不思議はありません。そんな難解な一戦に今年は16頭が出走を予定しています。

 上位人気が予想されるのは前走の巴賞(OP)を勝利し勢い十分のアラタ、昨年のセントライト記念(GII)で3着と好走したローシャムパーク、前走の巴賞で早め先頭から見せ場十分の走りを見せたドーブネ、現在2連勝中で函館芝2000mでは複勝率100%のブローザホーンなどがいます。

 そのほかにも昨年の函館記念で1着から3着に入ったハヤヤッコやマイネルウィルトス、スカーフェイス。重賞2勝の実績馬ユニコーンライオンなども出走を予定しています。

 混戦ムードが漂う中、はたしてAIはどういった結論に至ったのか。早速ですが、AIに弾き出された注目馬をご紹介します。

◆重賞未勝利もポテンシャルの高さはGI級

 今週の函館記念でAIが本命に抜擢したのは、上位人気が予想されるローシャムパークでした。

 週初の本命候補3頭には挙がっていなかった本馬ですが、その予想が一転しローシャムパークに高評価が与えられました。

 ローシャムパークはここまで8戦4勝2着2回3着1回の成績を残しています。デビューしてからの2戦はどちらも2着と勝ち切れませんでしたが、3戦目の未勝利で勝ち上がると続く山藤賞(1勝クラス)も勝って連勝。その勢いで挑んだセントライト記念では初めての重賞挑戦ながら3着と好走し、高い能力を備えている事を証明します。その後は条件クラスに回り、前走のむらさき賞(3勝クラス)を勝ってオープン入りしています。

 まだ重賞タイトルは獲得していませんが、先述したセントライト記念ではガイアフォースやアスクビクターモアといったGIで好走している馬と差のない競馬をしていますし、ラーグルフやオニャンコポンなどの重賞勝ち馬には先着しているように重賞を勝てるだけのポテンシャルは秘めています。

 ローシャムパークの母父はキングカメハメハですが、過去10年の函館記念において、母父にキングカメハメハを持つ馬は複勝回収率306%と驚異的な成績を残しています。これだけの結果を残せるのは母父にキングカメハメハを持つ馬が函館記念に対して高い適性があると言えますし、ローシャムパークの好走を後押しする要素としては十分で上位争いに期待が出来るはずです。