函館記念に出走予定のアラタ(撮影:山中博喜)

写真拡大

 今週の日曜日は、函館競馬場で函館記念(GIII・芝2000m)が行われます。

 荒れるハンデ戦というイメージも強い函館の名物重賞ですが、過去10年ではじつは、当日1~5人気馬が8勝を挙げています。意外に上位人気馬がきっちり勝ち切っているのです。ただし、1人気馬は(1-1-0-8)と信頼度があまり高くない点には注目でしょう。また近3年では、二桁人気の超人気薄馬が4頭も馬券になっており(5着以内なら7頭)、狙ってみる価値は高そうです。

 ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。

【条件】
前走勝利かつレース間隔中1週以内[0-0-0-9]複勝率0%
該当馬:アラタ
(過去の主な該当馬:20年トーラスジェミニ 5人気4着)
※特に言及のない限り、データは過去10年間を対象にしています。

「格より調子」ともいわれるハンデ戦だが、このレースに限れば前走勝利馬は[1-0-1-14]とやや低調で強くは推しにくい。そしてとくに危ういのが、レース間隔が中1週以内と詰まった臨戦過程の馬である。前走勝利による斤量増にくわえ、反動の心配もしておきたいところだ。

 上位人気が予想されるアラタが消去データに該当しました。

 前走の巴賞では、函館芝戦3勝目を挙げています。そのうえ格上のGII戦でも、前々走の金鯱賞で3着となり、おなじ洋芝の昨年の札幌記念でも4着と好走。つまり、適性も能力も非常に高い馬といえるでしょう。ただし、「前走勝利かつレース間隔中1週以内」だった馬は過去10年で9頭出走して、そのうち5頭が1~2人気の高評価を集めながらいずれも馬券圏外に終わっています。なかでも巴賞勝利馬は[0-0-0-8]なので、人気ならば思い切って疑ってみる手はありそうです。

 重賞レースの参考として、是非お役立てください。