新横浜ラーメン博物館(横浜市)は、30周年を迎える2024年へ向けた取り組みとして、過去に出店した約40店舗が2年間かけて3週間のリレー形式で出店するプロジェクト「あの銘店をもう一度」を2022年7月1日から始めています…

新横浜ラーメン博物館(横浜市)は、30周年を迎える2024年へ向けた取り組みとして、過去に出店した約40店舗が2年間かけて3週間のリレー形式で出店するプロジェクト「あの銘店をもう一度」を2022年7月1日から始めています。このプロジェクトにあわせ、店舗を紹介する記事の連載も同時に進行中。新横浜ラーメン博物館の協力を得て、「おとなの週末Web」でも掲載します。

6月6日から始まる第17弾は、イタリアを代表するラーメン店主が来日して切り盛りするイタリア・ミラノ 「カーザ ルカ-CASA LUCA-」です。

ラー博史上初の外国人店主、今回特別に来日

第17弾は、逆輸入ラーメン第3弾であり、ラー博史上初となる外国人店主のお店「カーザ ルカ-CASA LUCA-」です!

【あの銘店をもう一度・第17弾・「カーザ ルカ-CASA LUCA-」】
出店期間:2023年6月6日(火)〜2023年6月26日(月)
出店場所:横浜市港北区新横浜2-14-21 
     新横浜ラーメン博物館地下1階
     ※第15弾「志那そばや」の場所
営業時間:新横浜ラーメン博物館の営業に準じる。

・過去のラー博出店期間
2015年5月29日〜2017年1月9日

2015年出店時のCASA LUCA外観

岩岡洋志・新横浜ラーメン博物館館長のコメント「パスタ王国のイタリアで、異国の麺類ラーメンが支持されていることに驚いた」

逆輸入ラーメンの第3弾として出店していただいたCASA LUCAさんですが、ラー博史上初の外国人店主となりました。言語の問題がある中、出店までこぎ着けたのは嬉しかったです。

イタリアはご存じのようにパスタ王国です。そんな中、異国の麺類であるラーメンが、地元に支持されるというのは驚きでした。なおかつ当時ミラノにはスターバックスすらない(2018年にミラノに初出店)ほど自国の味を大事にする国でしたのでさらに驚きました。

ルカさんが初めてラーメンを食べたのがニューヨークで、そこから日本に来てラーメンを食べ歩き、自国に戻り開業しております。これもまたラーメンがグローバルになったのだと感じた瞬間でした。

ルカさんは一言で言うと真面目です。研究熱心ですし、探求心も豊富です。あれから8年が経ちますが、さらに知識と技術が加わったと思います。今回3週間のために来日してくれるのは本当に嬉しいですし、アップグレードした「ミラノとんこつ」を食べるのが今から楽しみです。

当時海外ではラーメンを作る環境が整っておらず、その環境の中で知恵と工夫により誕生した味と志を紹介したいと思ったのが、この逆輸入ラーメンのコンセプトです。どんな味なのかは皆様の舌でお確かめください。

ニューヨークで「一風堂」のラーメンに出会う

店主のルカ・カタルファモさん(Luca Catalfamo)は1977年、イタリア・ミラノ生まれ。

CASA LUCA店主ルカ・カタルファモさん(2014年撮影)

世界各国で料理の修行をしていた頃、ニューヨーク「一風堂」でラーメンと出会い、衝撃を受けました。その後、ロンドンのうどん店でダシの勉強をし、ラーメン店を開業することを決意。

ニューヨーク修業時代のルカさん

そして日本に渡り1ヶ月間、毎日3食以上のラーメンを食べ続け、自分が作りたいラーメンのイメージを固め2013年9月、ミラノに「CASA RAMEN」をオープン。一切の宣伝もなく口コミだけで人気店となり、ラー博出店後は、メディアや講師として引っ張りだこで、イタリアを代表するラーメン店主として広く知られています。現在は、本店を含めミラノ内で3店舗を運営。

※ミラノ本店は「CASA RAMEN」の屋号ですが、日本では「CASA LUCA」の屋号で運営しております。

マンマの味が世界一と考えるイタリアで空前のヒット!

イタリアは「マンマの味が世界一」と考える国民性で、他の国の食文化を受け付けにくい傾向があります。実際のところ、ミラノには、隣接国にもかかわらずフランス料理店が1軒もありません。そんな中「CASA RAMEN」は、パスタという世界を代表するイタリアの麺文化があるにもかかわらず、地元の人々に受け入れられ、人気を博しています。

地元客で賑わうCASA RAMEN本店(2014年撮影)

ラー博出店時のキャッチコピーは「パスタ王国イタリアが認めた”ミラノとんこつ”が日本初上陸!!」。それほどイタリアで受け入れられたということです。

【CM動画付き】イタリア人が作る“ミラノとんこつ”とは?

「とんこつラーメン」といえども様々なスタイルが存在します。ルカさんが作るとんこつラーメンは、日本のとんこつラーメンをベースにイタリア料理の技法が反映されている、言わば「ミラノとんこつラーメン」です。

ミラノとんこつの豪華版「キングとんこつラーメン」(2014年撮影)

あれから約8年が経ちましたので、今回は進化した「ミラノとんこつ」をご提供します。

【スープ】
スープは豚骨を100%使用し、20時間かけて作り上げます。タレは2種類の醤油に和だしを加え、香味野菜をオリーブオイルでグリルしたものを漬け込みます。臭みがなくクリーミーな味わいが愉しめます。

豚骨100%。20時間かけて作り上げたスープ(2014年撮影)

【麺】
麺にはパスタ用デュラムセモリナ粉とイタリアパンに使用される小麦粉をブレンド。程よいモチモチ感と歯切れの良さが特長の中細ストレート麺です。

パスタ王国も認めた麺(2014年撮影)
ミラノ本店の製麺風景(2014年撮影)

【パンチェッタの製法を取り入れたチャーシュー】
チャーシューは豚バラ肉にイタリア産岩塩を擦り込み、グリルしたものを真空低温調理で柔らかくしっとりと仕上げています。パンチェッタの製法を取り入れ、豚の旨味を引き出しております。

パンチェッタ製法を取り入れたチャーシュー(2014年撮影)

下記は2015年ラー博出店時に作成したCMです。

人気を博した「ペペロンチーノ和え麺」

CASA LUCAのもう1つの看板メニューはイタリアンのテイストが盛り込まれた、ミラノ本店でも人気の「ペペロンチーノ和え麺」。

ペペロンチーノ和え麺(2014年撮影)

いわゆるパスタのペペロンチーノとは違い、唐辛子(ペペロンチーノ)がふんだんに使われたスープのない和え麺。和え麺専用の中太麺をオリーブオイル、和風だし、唐辛子、醤油ダレと和え、カリッと焼き揚げた鶏肉、生ホウレン草、もやし、ネギ、糸唐辛子をトッピング。具材と麺とのハーモニーをお愉しみいただけます。今回の3週間限定でも販売予定です。

ルカさんが1週間前から来日、「ミラノとんこつ2023年バージョン」を提供

今回、3週間の復活に伴い、店主のルカさんも来日します。1週間前から日本に入り、試作を重ね、皆様に「ミラノとんこつ2023年バージョン」をご提供いたします。

【ルカさんよりメッセージ】
今回の企画はとても嬉しいニュースです。ラー博出店時はまだまだラーメンの技術や知識が足りませんでした。あれから8年が経ち、私も色々な経験を積みました。ミラノとんこつもアップグレードしたものをお出ししますし、今回だけのスペシャルラーメンも考えております。日本の皆様にお会いできるのを楽しみにしております!

今やイタリアでもっとも有名なラーメン店主となったルカさん

ルカさんが来日して作るラーメンが食べられるのは2023年6月6日(火)〜6月26日(月)の3週間です!! 期間中、ルカさんは厨房に立ちますので是非会いに来てください。

※期間中ルカさんがお休みの場合もありますのでご了承くださいませ。

『新横浜ラーメン博物館』の情報

住所:横浜市港北区新横浜2-14-21
交通:JR東海道新幹線・JR横浜線の新横浜駅から徒歩5分、横浜市営地下鉄の新横浜駅8番出口から徒歩1分
営業時間:平日11時〜21時、土日祝10時半〜21時
休館日:年末年始(12月31日、1月1日)
入場料:当日入場券大人380円、小・中・高校生・シニア(60歳以上)100円、小学生未満は無料
※障害者手帳をお持ちの方と、同数の付き添いの方は無料
入場フリーパス「6ヶ月パス」500円、「年間パス」800円

※協力:新横浜ラーメン博物館
https://www.raumen.co.jp/