制限速度を守っているドライバーだけが通過できる、速度監視カメラつきの信号機がカナダに登場しました。実際にこの信号機の影響で、走行車両の平均速度は低下したそうです。

Steal This Idea: In Québec, A New Traffic Light Only Turns Green for Safe Drivers - StreetsblogMASS

https://mass.streetsblog.org/2023/05/05/steal-this-idea-in-quebec-a-new-traffic-light-only-turns-green-for-safe-drivers/



City Tests Traffic Light That Only Turns Green for Drivers Who Obey the Speed Limit

https://jalopnik.com/city-tests-traffic-light-that-only-turns-green-for-driv-1850419759



この信号機が設置されたのはカナダ・ケベック州ブロサール市。ドリーン・アサード市長によると、スクールゾーンでスピード違反を取り締まるための施策として考えられたもので、まだ政府に認められたものではないためテスト設置だとのこと。

信号機は「feu de ralentissement éducatif(FRED:教育用停止灯)」と呼ばれており、ストラヴィンスキー通りに設置されました。効果は現れており、FRED設置前のストラヴィンスキー通りの平均車速は時速40kmでしたが、設置後は時速29kmに落ちたそうです。

実際に設置されたFREDの様子はこんな感じ。

Kalitec - EARL / FRED - YouTube

FREDは基本的には赤信号状態。



接近してくる車の速度が時速30km以下なら青信号に変わります。



映像でわかるように、今のところFREDは片側1車線の道路で、学校近辺を走るときの走行速度抑制に用いられています。

アサード市長によれば、FREDはカナダでは初の試みであるものの、ヨーロッパ全土では長らく用いられてきたものだとのこと。個人情報は記録されず、車両の接近を感知して速度を測定するだけなので「ムチではなくアメ」であり、「善良な行動に対する報奨が即時与えられる」のがいいところだと市長は語っています。