朝倉未来 『BreakingDown』が好評のウラで、対戦を“逃げ続けている”格闘家との舌戦が凄まじすぎた
年始からYouTubeで再生数を稼ぎに稼ぐ総合格闘家・朝倉未来の勢いが止まらない。登録者数300万人越えの彼のチャンネルでは、2021年からアマチュア格闘技イベント「BreakingDown(ブレイキングダウン)」なるコンテンツがヒットを飛ばし続けている。
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『1分間最強を決める。』というコンセプトのもと、喧嘩自慢が集まるオーディションから試合までをコンテンツ化し、今では一大イベントに。現在は1月1日から連日公開されているシーズン7のオーディション動画がアベレージで数百万回再生されるなど、大きな反響を呼んでいる。
本業の格闘技のほうはというと、昨年はボクシング無敗のレジェンドであるフロイド・メイウェザーとの対戦で世間を沸かせたが、自身をスターダムにのし上げた格闘技イベント『RIZIN』への出場は見送っている。
そんな彼が、以前からたびたび総合格闘家の平本蓮という選手と激しい舌戦を繰り広げていることはご存知だろうか? 実は約2年もの間、SNSや動画などで言い合いを続けている2人。そこで今回は、時系列に沿って2人のトラッシュトークに注目してみよう。トラッシュトークとは、スポーツの試合前の記者会見や試合中に汚い言葉で相手を挑発して揺さぶる作戦のことである。
レフェリーを入れてガチのスパーリングしませんか?
そもそも平本はキックボクシングをバックボーンにして2015年にプロデビューし、立ち技を中心とするK-1の舞台で活躍した選手。2020年には総合格闘技(以下、MMA)の転向を表明し、同年の大みそ日にRIZINでMMAデビューしている。
MMA転向前には自身のTwitterで
《朝倉兄弟まじでかっこいい! 普通に気づいたらファンになってた》
と兄の朝倉未来、弟の総合格闘家・朝倉海のファンであることを公言。しかし2020年4月、平本のMMAデビューを知った朝倉は、
《総合格闘技ってすぐには強くなれないよ》
とツイート。特にメンションはしていないが、恐らく当時MMA転向が話題になっていた平本に対するコメントだと推測された。朝倉に対する平本のリスペクトがなくなったのは同ツイートが投稿されてからで、平本は同月、自身のYouTubeチャンネルに“朝倉の顔写真を貼ったサンドバッグを殴り続ける”という挑発的な動画をアップ。
その後、朝倉も腹が立ったのか、自身のTwitterで、
《今はこんな状況で試合も出来ないのでどこかジムを借りてレフェリーを入れてガチのスパーリングしませんか? こちらのYouTubeで撮影させてもらいますが、あなたのRIZIN初戦より高いファイトマネーを僕が払います》
と平本に“非公式の試合”を要求していた。しかし平本は強気な姿勢を崩さず、
《そんなはした金は要らないです 俺はみんなの前で未来選手をぶっ飛ばしたいのでしっかりRIZINでやりましょう》
と朝倉を一蹴。SNS上のやり合いは注目を集めたが、2人の試合は実現に至らなかった。
とは言っても朝倉はRIZINで連勝を重ねていたトップファイターなので、対戦相手として標的にしていたはずの平本。だが、朝倉は2020年11月におこなわれた「RIZIN.25」のタイトルマッチで斎藤裕に判定負けを喫した。途端に平本は自身のYouTubeで“朝倉未来は死んだ”“ただのYouTuber”と語った(現在、その動画2本は削除されている)。
格闘技から逃げんなよYouTuber
しかし朝倉からの攻撃も止まらない。平本のMMAデビューでの勝敗予想を自身のYouTubeチャンネルで語っていたのだが、“2R レフェリーストップで平本の負け”とコメント。同動画を見た平本はすかさず、
《俺のKO負け予想? 朝倉のバカは2021年中に必ず仕留める》
《勘違いするなよお前はもう過去の人間だ 格闘技から逃げんなよYouTuber》
と相変わらずの舌戦を展開したが、いざ始まったデビュー戦では朝倉の予想通りで“2R TKO負け”を喫した。ビックマウスでハードルを上げたのにも関わらず敗北したことで、平本は大人しくなるかと思いきや、朝倉VS平本のトラッシュトークはまだ続く。たとえば2021年以降の朝倉は平本に対し、
《あんまり大物ぶらない方がいい》
《お前弱いじゃんって、いまんとこ。結果なんも出してないじゃん》
とYouTubeの動画でコメント。平本も負けじと自身のYouTubeで、
《この間の試合見る限り、もうちょっと寝技をやった方がいいんじゃないのかなって思うっすね》
とインタビュー形式で語っている動画を公開している。Twitterや動画で終わりの見えない言い合いが長く続いたが、平本の一方的なヤジにも見えるため、ネット上には「いい加減飽きたし、平本が子どもすぎる」「未来も面倒なやつに目をつけられたよね」などの声も多数寄せられていた。
最初のうちは話題になっていた平本の過激なトラッシュトーク。しかし初勝利をかけた鈴木千裕との試合では、善戦したものの判定負け。強気な発言の割には「口だけ」という平本の評判は揺るぎないものとなってしまった。
一方で朝倉も負けた試合はあったが、未だにトップ選手に勝利するほどの実力者で、前述したように「BreakingDownの成功」「メイウェザーとのエキシビションマッチ」など格闘家だけでなくビジネスマンとして着実に成功を収めていく。
しかし2022年11月、「BreakingDown 6」の記者会見で選手同士のやり合いによって流血騒動に。もちろん平本も黙っておらず、自身のTwitterで
《ブレイキングダウンが格闘技として一般層が認識してしまうのは正直納得いきません》
《あんな危険なただの人の喧嘩は今すぐ終わらせるべきだと思います》
と投稿している。喧嘩に自信があるアマチュアを集めておこなう試合形式や煽り合いに対して疑問を呈した。
大晦日にも朝倉未来の名前を出して…
さらに平本は同月開催された「RIZIN LANDMARK 4 in NAGOYA」に出場し、他団体でチャンピオンになった経験がある強豪・弥益ドミネーター聡志にフルマークの判定勝利。あまりにも圧勝で勝ったたため、多くのファンからは
「すさまじく強かった! これなら朝倉未来に勝てるかも」
「ついに実力が伴ってきた。格闘技ファンが心待ちにした平本VS朝倉を実現してほしい」
「ドミネーター選手は日本人でもトップクラスのベテランなのに圧勝ってすごすぎる」
「もしかすると朝倉未来を超えてしまったか!?」
といった反響が相次いだ。ちなみに朝倉は同じRIZINの舞台でドミネーターと対戦しており、平本よりも遥かに早い“1R KO勝ち”を収めている。
しかし朝倉は9月におこなわれたメイウェザー戦での影響で、頭痛が完治していないことを理由に大みそ日に開催される「RIZIN.40」に出場しないことを発表。同大会の記者会見では“平本節”は炸裂し、
《朝倉未来どうしたんすか?》
《大みそ日の試合… まさか出ないことなんてないよな》
とコメント。実はこの発言は朝倉が昨年の同時期に平本に対して放った言葉のオマージュであり、それに気づいた他の選手たちは苦笑いを浮かべていた。
当然ながら朝倉も黙っておらず、自身のTwitterで
《彼、精神的な病だから皆んなそっとしてあげて。可哀想に… 俺は来年もっと強い奴と試合する 今日いい話が出来た》
と応戦したかと思いきや、続けて、
《あ、これシバターのことね! 皆んな誰かと勘違いしてる?》
とツイート。炎上系YouTuber&格闘家のシバターに対するコメントだと訂正していた。
結局、平本は大晦日に日本ムエタイの至宝・梅野源治と対戦し、2Rに強烈な左フックで倒したものの、時間切れだったためドローとなった。同日、平本はこのようにツイートしている。
《朝倉戦のメイウェザーをオマージュして、2RピッタリKO狙ってみました》
しかし、同日にRIZINのリングで榊原信行CEOがリング上で、朝倉と前RIZINフェザー級王者の牛久絢太郎の来春の対戦を発表した。朝倉は自身のYouTubeで、「(選手生命の)終わりが迫ってますんで、牛久選手に負けることがあれば引退だろうし、毎回次が最後という気持ちで、格闘人生で一番頑張らないといけないのかな」と意気込みを残している。
約2年にも渡って舌戦を繰り広げている朝倉と平本だが、果たして対戦が実現する日はくるのだろうか。