流行のアウトドアでの食中毒はクーラーをかけてても危険! クルマで食べ物を運ぶ際の注意点とは
この記事をまとめると
■空前のアウトドアブームが続いている
■現地でBBQなど食事を楽しむ人も少なくない
■クルマで食品を運ぶ際の注意点について解説する
車内の「温度」と「時間」に注意!
まだまだ続く、空前のアウトドアブーム。夏から秋にかけてはとくに、アウトドアレジャーを楽しむ人も多いですよね。BBQなどの食材を買い出しに行くには、なんといってもクルマがいちばん。大勢の分を一度に運べるので、助かりますよね。でも暑い日に食材を運ぶときには、車内の「温度」と「時間」に十分注意しないと、あっという間に食中毒を引き起こすような細菌が繁殖してしまう可能性があるって知っていますか?
生肉などの生鮮食品はもちろんのこと、一度加熱してあるお弁当なども、保管状態によっては細菌が繁殖する=腐ります。外気温が26℃程度でも、晴れた日に炎天下で駐車していれば、車内の温度は50℃近くまで上昇することがわかっているのですが、細菌が繁殖しやすいのが20℃〜50℃くらいまでの温度。もっとも活発に繁殖するのは人の体温と同じくらいとなる37℃前後となっており、駐車した車内に2〜3時間放置すると、調理済みのお弁当でも食中毒になるくらいの菌が繁殖すると言われています。
たとえば食材を買い出ししてアウトドアレジャーの現地へ向かい、下ろすのが面倒だからと駐車して荷室に積みっぱなしにしておくなんて、もってのほか。エアコンをかけておいたとしても、設定温度を20℃以下にしておかなければ、徐々に細菌は繁殖していきます。なるべく現地の近くで買い出しをして、現地についたらすぐにクーラーボックスなど10℃以下に保てる保管場所に移すのがベスト。そして、食べる際にはよく焼いて、生のまま食べないことも大切です。
ちなみに食品安全委員会によれば、菌が繁殖する温度と、一つの菌が分裂するために必要な時間として、37℃でわずか15分で繁殖するのが魚介類に多く生息している腸炎ビブリオ。暑い日に刺身や寿司、海鮮BBQの食材などを運ぶ時には短時間でも要注意ですね。
そして37℃〜40℃で30分で繁殖するのが、腸管出血性大腸菌、サルモネラ菌。こちらはお肉に多く生息するものです。39分で繁殖する黄色ブドウ球菌は、人の皮膚や手指、鼻などに多く生息するというので、食品を扱う際にはよく手洗いをしてからのほうが安心。この菌そのものは熱に弱いのですが、作り出す毒素は加熱しても破壊できないので、加熱後に手作業を行うような、おにぎり、お弁当、調理パンなどが食中毒の原因になることが多いそうです。
ということで、暑い日にクルマで食品を運ぶときには「温度」と「時間」に気をつけて、クーラーバッグ、保冷剤などを上手に使って安全に運びたいですね。