8回TKOで勝利を収め、笑顔を見せる京口紘人【写真:Getty Images】

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ベルムデスに8回TKO勝ち、試合後は駆け寄って謝罪するシーンも

 ボクシングのWBA世界ライトフライ級王座統一12回戦は10日(日本時間11日)、メキシコ・グアダラハラで行われ、同級スーパー王者・京口紘人(ワタナベ)が正規王者エステバン・ベルムデス(メキシコ)を8回TKOで破り、団体内王座統一に成功。4度目の防衛も果たした。血染めの死闘となったが、最後は50発以上の猛ラッシュで決着。試合後は反則が取られたことを謝罪し、紳士的な対応を取った。

 よもやの血染めの死闘となった。序盤から打ち合いとなった一戦。2回に京口の打撃を受けたベルムデスが鼻血を出した。そして、3回には接近戦でベルムデスが左頭部から激しく出血。残り13秒でドクターチェックが入る展開に。6回には京口がバッティングで減点を受けた。決着は8回。足が止まり始めていた相手に対し、京口がゴングから猛ラッシュを繰り出した。パンチは実に50発以上。最後はロープ際で棒立ちになったところでレフェリーストップとなった。

 完全アウェーのリングで勝ち切った京口だったが、試合後はベルムデスのもとに駆け寄って頭を下げた。リングインタビューで「まずメキシコのファンのみなさん、そしてDAZNをご覧の日本のファンのみなさん本当にタフな試合で素晴らしいタフなファイター相手にKOで勝てたことを誇りに思います」と感謝した後で、この場面について明かした。

「ベルムデス選手に素晴らしいファイトをしてくれて、ありがとうという言葉と、反則打、失礼な行為をしてしまったので、そこは謝りたいと思って、謝りました」と紳士的に対応。「反則はフェアなものではないか(厳しいものではないか)」と問われても「少し厳しめかなとは思ったんですけど、それだけ相手にダメージを与えてしまった反則なので、それは仕方ないなと思いました」と言い訳はしなかった。

 そして、敵地の完全アウェーで試合に臨んだ理由については「改めて素晴らしい熱のある、メキシコのファンのみなさんの前で明確な勝利を挙げることによって自分の価値が高まるかなと思ったので、もう真剣に戦いました」と語った。

(THE ANSWER編集部)