小田急百貨店新宿店本館の外観、左が新宿西口ハルク(小田急百貨店発表資料より)

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 小田急百貨店は、新宿駅西口の再開発で解体される新宿店(東京都新宿区西新宿)本館の営業を、10月2日で終了することを明らかにした。跡地は商業施設やオフィスが入居する48階建て大型複合施設が建設される。新宿店は隣接するショッピングセンター「新宿西口ハルク」を改装し、営業を継続する。

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 新宿西口ハルクは地下1階から2階と7階などで営業しているスポーツ用品売り場の「ハルクスポーツ」や、地下2階の食品売り場を中心に改装。本館で営業している食品、化粧品、宝飾品売り場、ギフトサロンなどを移す。期間限定のポップ・アップ・ストアや催事コーナーも設ける。

 本館の営業終了から数日中に売り場の移転を済ませ、新宿西口ハルクを改装オープンする計画。これに備え、本館では5月末から「新宿店お引っ越し前の売りつくし!」と題した特別企画を開催する。

 跡地は小田急電鉄と東京地下鉄が進める新宿駅西口再開発で大型複合施設が建設される。複合施設は地下5階、地上48階建て延べ約28万2,000平方メートル、高さ260メートル。中低層階に商業施設、連絡通路の空中回廊、高層階にオフィスが設けられる。本館のほか、ショッピングモールの新宿ミロードが取り壊される。10月中に着工し、2029年度の完成を目指している。

 建設場所が特定都市再生緊急整備地域内にあることから、重層的な歩行者ネットワークやにぎわい、交流を生む滞留空間を整備して新宿グランドターミナル構想の実現を目指す。また国際競争力の強化につながる都市機能、防災機能の整備、環境負荷の低減も進める。施設整備には東急不動産が参画し、小田急電鉄とともに約2,000億円を投じる計画。