小さい「Mac Studio」に感じた大きなインパクト
アップルが、新しい筐体を採用した小型Mac「Mac Studio」を発表しました。手のひらに乗るサイズの小型ボディに驚くほど高い処理性能を備えたことが、多くの人を驚かせました。パソコンに詳しい専門家はどんなインパクトや価値を感じたのでしょうか? ライターのジャイアン鈴木さんに解説してもらいました。
Apple M1 Ultraによる衝撃のハイパフォーマンス
アップルは3月8日(米国時間)、新筐体の小型Mac「Mac Studio」と、新しいディスプレイ「Studio Display」を発表しました。Mac Studioは「Mac mini」の2台強相当の小型ボディに、「Apple M1 Max」の2倍の性能を持つ「Apple M1 Ultra」を上位モデルに搭載しました。
Apple M1 Ultraは、Apple M1の7倍に相当する1140億個のトランジスタを搭載しており、10コアのCore i9を搭載した27インチの「iMac」より最大2.5倍、16コアのXeonを搭載した「Mac Pro」より最大50%高速なCPU性能を発揮するとうたっています。ただし、Mac Proは「28コア」のXeonを搭載できるので、すべてのMac Studioがあらゆる構成のMac Proを凌駕したわけではありません。
旧世代のCPUを搭載したiMacやMac Proではなく、インテルやAMDの最新プロセッサーと比較して、どのぐらいの実パフォーマンスを発揮するのか気になるところです。とはいえ、Appleシリコンに最適化されたアプリケーションではスペックどおりの恩恵を受けられる可能性が高いでしょう(正確な情報は実機レビュー記事をお待ちください)。
現時点で処理能力と同じぐらい気になるのは、動作音、消費電力、発熱など。パフォーマンス向上に応じてこれらが増えることは自然の理。Mac Studioは机の上に設置して利用することを想定したデザインなので、それに合わせて動作音をチューニングしているはず。これらも実機で確認できることを楽しみにしています。
Mac StudioはWindows陣営に影響を与えるか?
Windows陣営に確実に影響を与えるのは、クリエイティブ系アプリの領域。Adobe系をはじめとしたクリエイティブ系アプリはAppleシリコンへの最適化が進んでおり、対応アプリではApple M1 UltraのCPU、GPUコア数の増加の恩恵を受けられます。
利用しているアプリのすべてがAppleシリコンに対応していなくても、特に負荷が高く、特に頻繁に利用するアプリがAppleシリコンに対応していれば、Mac Studio導入のメリットは大きいといえます。
残念なのは、せっかくのApple M1 Ultraのパフォーマンスをゲーム分野では最大限に活かせないこと。ご存じのとおり、Appleシリコンへの移行に伴って「Boot Camp」が使えなくなり、Windows環境で動くゲームはプレイできなくなりました。ゲーム以外にも、Windowsだけでリリースされているアプリケーションは存在します。Mac StudioがWindows陣営に影響を与えるとはいっても、その範囲は限定的でしょう。
Mac Studioは買いなのか?
実機を触っていない時点で、Mac Studioが買いかどうかをお伝えするのは悩ましいところですが、Apple M1 Max搭載MacBook Proを試用した経験から想像すると、Appleシリコンに最適化された「Premiere Pro」や「Lightroom」などではさらなるハイパフォーマンスを発揮することは間違いないところ。クリエイティブワークの高負荷な処理を高速化し、創作本来の作業に没頭したい方にとっては「買い」といえます。
……もちろん、レビュー記事を待ってから購入を決断してもよいですが、記事執筆時点で出荷日が6〜7週間となっています。欲しい人は、早めに決断したほうがよさそうですよ。
ジャイアン鈴木 PC、スマホ、VR、ドローン系を中心に手がけている物欲系ライター。「自分のモノにしてじっくり使わないと、製品の本当のよさはわからないよね!」と自分を騙して散財し続けています。銀行口座の残高的な負のスパイラルから、誰か助けてください。 この著者の記事一覧はこちら
Apple M1 Ultraによる衝撃のハイパフォーマンス
アップルは3月8日(米国時間)、新筐体の小型Mac「Mac Studio」と、新しいディスプレイ「Studio Display」を発表しました。Mac Studioは「Mac mini」の2台強相当の小型ボディに、「Apple M1 Max」の2倍の性能を持つ「Apple M1 Ultra」を上位モデルに搭載しました。
Apple M1 Ultraは、Apple M1の7倍に相当する1140億個のトランジスタを搭載しており、10コアのCore i9を搭載した27インチの「iMac」より最大2.5倍、16コアのXeonを搭載した「Mac Pro」より最大50%高速なCPU性能を発揮するとうたっています。ただし、Mac Proは「28コア」のXeonを搭載できるので、すべてのMac Studioがあらゆる構成のMac Proを凌駕したわけではありません。
旧世代のCPUを搭載したiMacやMac Proではなく、インテルやAMDの最新プロセッサーと比較して、どのぐらいの実パフォーマンスを発揮するのか気になるところです。とはいえ、Appleシリコンに最適化されたアプリケーションではスペックどおりの恩恵を受けられる可能性が高いでしょう(正確な情報は実機レビュー記事をお待ちください)。
現時点で処理能力と同じぐらい気になるのは、動作音、消費電力、発熱など。パフォーマンス向上に応じてこれらが増えることは自然の理。Mac Studioは机の上に設置して利用することを想定したデザインなので、それに合わせて動作音をチューニングしているはず。これらも実機で確認できることを楽しみにしています。
Mac StudioはWindows陣営に影響を与えるか?
Windows陣営に確実に影響を与えるのは、クリエイティブ系アプリの領域。Adobe系をはじめとしたクリエイティブ系アプリはAppleシリコンへの最適化が進んでおり、対応アプリではApple M1 UltraのCPU、GPUコア数の増加の恩恵を受けられます。
利用しているアプリのすべてがAppleシリコンに対応していなくても、特に負荷が高く、特に頻繁に利用するアプリがAppleシリコンに対応していれば、Mac Studio導入のメリットは大きいといえます。
残念なのは、せっかくのApple M1 Ultraのパフォーマンスをゲーム分野では最大限に活かせないこと。ご存じのとおり、Appleシリコンへの移行に伴って「Boot Camp」が使えなくなり、Windows環境で動くゲームはプレイできなくなりました。ゲーム以外にも、Windowsだけでリリースされているアプリケーションは存在します。Mac StudioがWindows陣営に影響を与えるとはいっても、その範囲は限定的でしょう。
Mac Studioは買いなのか?
実機を触っていない時点で、Mac Studioが買いかどうかをお伝えするのは悩ましいところですが、Apple M1 Max搭載MacBook Proを試用した経験から想像すると、Appleシリコンに最適化された「Premiere Pro」や「Lightroom」などではさらなるハイパフォーマンスを発揮することは間違いないところ。クリエイティブワークの高負荷な処理を高速化し、創作本来の作業に没頭したい方にとっては「買い」といえます。
……もちろん、レビュー記事を待ってから購入を決断してもよいですが、記事執筆時点で出荷日が6〜7週間となっています。欲しい人は、早めに決断したほうがよさそうですよ。
ジャイアン鈴木 PC、スマホ、VR、ドローン系を中心に手がけている物欲系ライター。「自分のモノにしてじっくり使わないと、製品の本当のよさはわからないよね!」と自分を騙して散財し続けています。銀行口座の残高的な負のスパイラルから、誰か助けてください。 この著者の記事一覧はこちら