英国のアクトン卿が述べた「絶対的権力は絶対に腐敗する」との言葉は有名だが、腐敗に悩まされているのはどこの国も同じだ。それでも、日本は比較的「廉潔な国」と言えるだろう。(イメージ写真提供:123RF)

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 英国のアクトン卿が述べた「絶対的権力は絶対に腐敗する」との言葉は有名だが、腐敗に悩まされているのはどこの国も同じだ。それでも、日本は比較的「廉潔な国」と言えるだろう。中国メディアの騰訊は6日、「日本人が廉潔な理由は何だ」と問いかけ、分析する記事を掲載した。

 記事はまず、権力は腐敗するという常識は、日本には当てはまらないようだと紹介した。日本にも全く腐敗がないわけではないが、世界と比較すれば少ないというのは確かなようだ。トランスペアレンシー・インターナショナルが発表した、腐敗認識指数2018年版によると、日本は73点で180カ国中18位という結果になった。周辺国は、韓国が45位(57点)、中国は87位(39点)、ロシアは138位(28点)で、北朝鮮は下から5番目となっていた。

 日本はいかにして「廉潔度が高い国」になれたのだろうか。記事は「制度のおかげか、思想・民度のおかげか」と疑問を投げかけたうえで、思想や民度の高さも要因の1つではあるものの、最も重要だったのは厳しい制度を作ったことにあると主張した。思想教育も大切だが、思想を声高に叫ぶ人ほど貪欲なものだから、と実感を込めながら力説している。

 その点、日本には腐敗を抑制するための「世界で最も健全、かつ最も厳しい制度」があるという。例えば、収賄罪は5年以下の懲役が科せられることになっていて、商品券を受け取ったという理由で辞任に追い込まれた校長もいると、腐敗を許さない日本の厳しい姿勢を強調している。

 中国も腐敗撲滅運動を実施してきたが、「廉潔な国」への道はまだ遠いようだ。中国の場合、抜け道を探すという習慣が常態化してしまっているので、問題は根強いのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)