味の決め手はサイダー!「本格水キムチ」のレシピを韓国料理研究家が伝授
教えてくれた人
韓国料理研究家/キム・ヨンジョン
韓国出身、2人の男の子の母。料理教室「韓サモ hansamo」を主宰。企業の韓国料理外部講師や韓国料理フェアの監修、そのほかテレビや雑誌になどで幅広く活躍中。日本でも手に入りやすい食材で作る、本格的な韓国料理のレシピを数々発信している。
韓国料理研究家が教える本格水キムチのレシピ
調理時間:1時間30分(※漬け込む時間を除く)
さらに、あるものを使用するとより簡単においしい水キムチを作ることができるそう。その食材とは……。
なんと、甘いサイダー。韓国では調味料として使われることが多いそうですよ。
「キムチを作るとき、主に塩と砂糖、水などを加えて調味するのですが、初心者の方には分量の調節がむずかしい。そこで、元からちょうど良い甘味に作られているサイダーを使うことで、簡単に味が決まります。砂糖を使うよりもさっぱりとした甘味がつくので、韓国人も好んで使っていますよ」とキム先生。
そこでこの記事では、サイダーを使う本格的な水キムチのレシピをご紹介します。旬の大根をおいしく味わいたい方や、韓国料理のレパートリーを広げたい方必見です!
材料(2~3人分)※2週間で食べ切るくらい
・大根(葉に近い上の部分、皮付き)……500g(1/2本)
・にんじん(皮付き)……100g(1/3本)
・小ねぎ……100g(1束)
・にんにく……15g(3片)
・しょうが……7g(1/2片)
・サイダー(加糖)……200cc
・水……1L
・塩(野菜塩漬け用)……大さじ1と1/2杯
〈仕上げの調味用〉
・塩……大さじ1/2杯
〈キムチのり〉
・上新粉(または小麦粉)……大さじ1杯
・水……100cc
下準備
・キムチのりを作る。上新粉と水を鍋に入れて中火で加熱し、とろみがついたら火を止めて冷ましておく
作り方
1. 野菜を切る
大根は長さ4~5cmに切って皮をむき、縦3cm 横1.5cmくらいの拍子切り、にんじんは薄い短冊切り、小ねぎは5cm程度のざく切りにします。にんにく、しょうがは薄いスライスにします。
「日本の大根は韓国のものに比べてやわらかく、キムチにするには少し歯応えが物足りません。葉に近い上の部分であれば比較的硬いので、漬け込んでもパリッとした歯ごたえが残ります。
にんにくとしょうがは、すりおろすと漬け汁が濁ってしまうのでスライスして加えましょう」
2. 大根、にんじんを塩漬けする
ボウルに大根、にんじん、しょうが、にんにくを入れ、塩(野菜塩漬け用)を加えてよく混ぜます。
「先に大根とにんじんだけに塩を混ぜておくのがポイント。少ししたら水分が出てきます。この水分が重要ですので、捨てずに取っておいてくださいね」
3. 塩漬けした大根とにんじんを小ねぎと合わせる
別のボウルを用意し、小ねぎをを敷くように入れます。その上から2をのせ、出てきた水分も回しかけて1時間ほど常温に置きます。
「大根とにんじんから出る水分も、忘れず加えてください。そうすると小ねぎがしんなりして食べやすくなりますよ」
4. サイダーと水を加える
1時間経ったら塩(仕上げの調味用)、サイダー、水を加えます。
「水の代わりに昆布出汁を使うこともあります。旨味がプラスされ、より深い味わいになります」
5. キムチのりを加えて、よく混ぜる
冷ましておいたキムチのりを加え、よく混ぜ合わせます。
「辛い味が好きな方は、ここで辛口青唐辛子を2本ほど加えてください」
よく混ざったら、常温で1日置いて完成です。キムチのりが沈んできたら、清潔な箸やスプーンでかき混ぜてください。
「完成して少し経つと、発酵してほんのりと酸味が出ててきます。作りたてよりもさらにさっぱりとした味わいになり、汁までおいしくいただけますよ。完成後は冷蔵庫で保存して2週間ほどで食べ切ってくださいね」
本格水キムチのレシピ。変化する味わいを楽しんで!
日本ではあまり馴染みのない水キムチですが、韓国では日常的に食べられている身近な食べ物です。サイダーを使えば手軽に作ることができるので、ぜひ一度チャレンジしてはいかがでしょうか。
そのままはもちろん、汁ごと冷麺にしたり、スープに加えたりするのもおすすめです。日が経つごとに変化する味わいも、ぜひ楽しんでくださいね。
取材・文/高崎瑞輝(macaroni 編集部)