カレーやオムレツにリメイク!秋野菜で作る京都風スープのレシピ

野菜たっぷりの作り置きスープを2つの料理にリメイク!

気温が下がり、温かいスープが食卓に欠かせない季節になってきました。ただスープを作るのもいいですが、せっかくなら別の料理にリメイクできる万能スープで料理をラクにしませんか?この記事では、カレーやオムレツにリメイクできる野菜たっぷりのスープレシピをご紹介します。

教えてくれた人

料理家/渡邊敦子さん
京都祇園生まれ。日本で長年学んだ茶懐石料理とフランスでの10年の滞在の中で学んだフランス料理を軸にした料理教室&絵画教室カンティーヌロゼット主宰。(現在登録生数560名)京都のなかでも予約の取れない料理教室として話題。食の寺子屋、自学自炊コミュニティnalbaでの料理の総監修も進行中。

「京都の料理に欠かせない“だし”は、かつおではなく昆布だしを使用するのが基本。今回ご紹介するスープも、昆布の風味と野菜の甘みを引き出したやさしい風味のひと品です。

リメイク料理にしょうゆを使用する際は、昆布だしの香りを壊さない”淡口醤油“を使いましょう。砂糖は“甘酒”で代用すると“はんなり”とした京都風の甘さを楽しむことができますよ」

1. 根菜たっぷり!基本の野菜スープ

調理時間:50分(※野菜をもみこむ時間は除く)

「冬に旬を迎える根菜をたくさん使ったシンプルなスープです。簡単に作れますが、たくさん作っておけばいろんな料理にリメイクが可能!食物繊維が豊富なのでデトックス効果も期待できますよ。食べ応え満点で、食べすぎ防止にも役立ちます」

材料(作りやすい分量)

・しょうが(薄切り)……3.4枚(5g)
・大根……600g
・にんじん……200g
・ごぼう……100g
・れんこん……100g
・しいたけ……4枚
・かぼちゃ……200g
・塩麹……野菜の重量の1割
・だし昆布(5cm×5cm)……1枚
・水……適量

下ごしらえ

・しょうがは薄切りから細い千切りにする
・大根、にんじん、かぼちゃは皮を剥いて細い千切りにする
・ごぼうは泥をよく落として洗い、千切りにして軽く水にさらす
・れんこんは皮を剥き、5mm角くらいに切り軽く水にさらす
・しいたけは石づきを取り除き、足と傘に分けて千切りにする

作り方

1. 野菜をすべて鍋に入れて重量を量り、野菜全重量の1割の重さの塩麹を混ぜて手でよく野菜にもみ込む。30分程度そのまま置いておく(前日にやっておいてもOK)

2. 1にだし昆布と水をひたひたよりも少し多めに注ぎ、蓋をして強火にかける

3. 沸騰したらとろ火に落とし、5分経ったらだし昆布を取り出す

4. そのまま野菜がやわらかくとろとろになるまで30分ほど火にかける

2. とろみあんがアクセントに!京都風オムレツ

調理時間:15分

「じゃがいもの代わりにさつまいもを使用したスペインオムレツの和風版レシピです。スープもオムレツのあんとして活用!卵は先にレンジにかけてスクランブルエッグ状態になるまで卵に火を入れておくと、均一に火の通ったオムレツに仕上がりますよ。お好みで山椒を振って召し上がれ♪」

材料(直径18cmのフライパンで2枚分)

・さつまいも……1本(400g)
・野菜スープ(具)……200g
・卵……4個
・とろけるチーズ……4つかみ程度
・塩……少々
・オリーブオイル……大さじ2杯
・ごま油……小さじ1杯
・水溶き片栗粉……小さじ2杯

〈とろみ餡〉
・野菜スープ(スープ)……200~300cc
・淡口しょうゆ……大さじ1杯
・みりん……大さじ1杯

下ごしらえ

・さつまいもは皮を剥いて小さなひと口大(2cm角程度)に切りそろえ、軽く水にさらす

作り方

1. さつまいもを耐熱容器入れたら、塩と水を回しかけてふわっとラップをし、電子レンジ600Wで3分ほど加熱する。一度取り出し、まだ固いようであれば、1分ずつ確認しながらさらに加熱する(乾燥していたら少し水も足す)

2. 竹串がスッと通る硬さになったら、1にオリーブオイルを振りかけて粗くつぶす

3. 2スープの野菜、卵、とろけるチーズを混ぜ込み、軽く塩をしたら、1で使った耐熱容器に戻してふわっとラップをし、電子レンジ600Wで2分加熱する

4. 取り出したらよく混ぜて、スクランブルエッグ状態になるまで1分ずつ加熱し、混ぜる作業を繰り返す

5. フライパンで分量外のオリーブオイルを温め、4の半量を流し入れる

6. ヘラでよく押さえたら蓋をして片面が固まるまで焼く。お皿などでカバーしてひっくり返し、蓋を開けたまま片面も焼く

7. とろみ餡の材料を鍋に入れて温めたら、水溶き片栗粉でとろみを付け、ごま油を混ぜ込む

3. 秋野菜たっぷり!京都風キーマカレー

調理時間:20分

「みそやしょうゆを使った和風のカレーにリメイク。甘酒を加えることで、カレーのコクがアップしますよ。鶏ひき肉は固まった状態でフライパンに置き、ハンバーグのような状態で両面にしっかり焼き目をつけてからほぐすのがポイント。大きな塊が残りますが、それが肉感をしっかり感じさせてくれます。

ベジタリアンの方は、鶏肉の代わりに油揚げの千切りを使用するのがおすすめです!」

材料(2人分)

・鶏ひき肉……200g
・オリーブオイル……大さじ1杯
・にんにく(みじん切り)……大さじ1/2杯
・しょうが(みじん切り)……大さじ1杯
・カレー粉……大さじ1杯
・野菜スープ(具)……150g
・トマトソース……150g(トマト中1個でもOK)
・糀甘酒(2倍濃縮)……50~80g
・野菜スープ(スープ)……150cc
・フライドオニオン……10g
・みそ……大さじ1杯
・しょうゆ……大さじ1杯
・塩……適量
・粉山椒……適量

作り方

1. フライパンにオリーブオイルを熱したら、鶏ひき肉を炒め軽く塩をする

2. にんにく、しょうがのみじん切り、カレー粉も入れて軽く炒める

3. 1に野菜スープの材料をすべて入れ、蓋をして10分程度中火で煮込む

4. 塩で味を調えて火を止めたら、お好みで粉山椒を混ぜ込む

バリエーションはまだまだ豊富!

「今回はカレーとオムレツを紹介しましたが、お肉と炒めて春巻きに包んだり、春雨と一緒にチャプチェのようにしたり……リメイク方法は無限。ぜひ、オリジナルリメイクを楽しんでみてください」と渡邊さん。

リメイクできるスープは、毎日の料理をラクにしてくれるだけでなく食材のロスを防ぐこともできます。体にやさしい一石三鳥のスープで寒い冬を乗り越えましょう!

取材・文/樋田由香(macaroni 編集部)