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「横綱」「大関」「食パン」ののぼりが立つ国技館!

行ってまいりました、大相撲九月場所千秋楽へ。七月は久々に東京以外での開催だったということで、4ヶ月ぶりの大相撲観戦です。今場所もまた波乱万丈の場所でした。白鵬以下宮城野部屋一同はコロナ禍により休場。初日から両大関が黒星を喫し、角番の貴景勝は出だしからいきなり3連敗。初日から白星を並べる照ノ富士が13日目あたりで優勝を決めてしまうのではないか。千秋楽のチケットを持つ身としては、ハラハラする展開でしたが、最後はしっかりと格好をつけてくれました。

何と言っても妙義龍です。34歳のベテランは持ち前の前に出る相撲で照ノ富士を追走し、千秋楽まで優勝争いをつないでくれました。正代、貴景勝と大関を連破した終盤戦は、いくら大関陣がよもやよもやの不甲斐なさだったとは言っても、よくぞ勝ち残ってくれたと感謝感謝です。千秋楽は、こちらも勝ち越しが掛かって必死の明生に肩透かしで敗れた妙義龍ですが、館内はねぎらいの拍手でいっぱいでした。

その意味では、三賞授与にあたり「技能賞はあげる。敢闘賞は優勝したらあげる」という鬼のような条件をつけた協会には、敢闘を讃えるファンの気持ちがよく伝わっていないなと感じます。「少しでも賞金をケチりたいのじゃ…」という厳しい懐事情があるにせよ、賞のハードルで懐を調整するのは筋が違うでしょう。11勝4敗、両大関から白星、立派な成績です。上位との対戦が少ないという点があるにしても、ハードルは「千秋楽勝てば」までだったなと思います。優勝を逃したときにこそ「頑張ってくれてありがとな。敢闘賞あげるわ」の温もりが必要だと思うんですけどね!

↓全然決まってない情報が大きく書いてあって、小さい文字で大事な条件が添えてあるパターン!

細かい約款で真の条件が書いてあるパターン!

楽天市場とか、楽天モバイルとか、楽天カードとかでよく見るヤツです!



それはさておき、観戦自体は大変楽しいものでした。まず、雰囲気自体が変わってきたなと肌で感じました。世の流れに背いて申し訳なさそうにやっている&見ているという雰囲気ではなく、こういった娯楽は必要だし、世間も求めているから、みんなでしっかり楽しもうじゃないかという雰囲気を感じました。初場所・五月場所よりもお客さんの入りもいいですし、テンションも高めです。あるいは客入りが鈍ってチケットが取りやすくなったところに、新たなファン層が入ってきたのかなとも思います。「●●茶漬けは永谷園」の懸賞旗5連発や「高須クリニック」の懸賞旗にドッと笑いが起きたりする場面や、優勝力士がもらう賞品群へのどよめきなどは、受け手側のフレッシュさを感じました。

そして、なじみのお客さんも含めて意識も前向きになってきているのかなと感じます。特に印象的だったのは、国技館で提供されるちゃんこへの長い行列です。館内通路に長く伸びて、何度も折り返す列は「家の外で何かを食べること自体が問題行動」といった気配もあった昨年あたりの空気とはまったく違うなと思います。もしかしたら、来年の初場所あたりはもう一段前向きになって、待望の「館内寿司」復活もあったりするのかなという希望も感じるようでした。ちゃんことセットで米が食べたいという日本の魂、癒される日が早く訪れてほしいものです。

↓屋外の専用スペースで食べるちゃんこ、美味しゅうございました!


そうした前向きな変化を待ちつつも、引きつづき「今」が苦しいことは変わりません。ただ、そんななかでも大相撲というのは意外な柔軟さでもって、生き残りを図っている組織でもあります。毎場所のように新たな施策…金儲けを画策しているわけですが、それがしっかりと「楽しさ」にもつながっているのはさすがだなと思います。

五月場所でも出展されていた芝田山親方発案による「スイーツ親方の店」では、つきっきりで芝田山親方が売り子をしているという「絶対に売る」強い気持ちを見せていました。さらに、引退して春日山親方になったばかりの勢も売り子で活躍するというあたりには、「俺たちと触れ合いたいんならスイーツを買うんだな、あん?」という真っ当な圧力を感じました。

「くぅー、触れ合いたい」
「別に記念撮影だけ頼んでも」
「親方衆は拒みはしないだろうが」
「触れ合うには何かが必要」
「パンダが笹食ってるとこを見たいなら」
「笹をあげること」
「鯉がエサに群がる姿を見たいなら」
「エサをまくこと」
「スイーツ親方と触れ合いたいなら」
「パンを買うこと」
「これは真っ当な圧力だ…!」

↓スイーツ親方の店で大乃国と勢が売り子をつとめます!


↓ちなみに商品は力士型のかまぼこ、食パン、焼きいも、サブレなどです!


↓食パンには横綱の焼印が押してあります!


↓のぼりを立てて食パンを猛烈に推しています!


↓僕もお土産を買って、親方から手渡してもらいました!


↓新商品の焼きいもだそうです!パンでなくて申し訳ない!


国技館の入口には「照ノ富士」とか「正代」とかののぼりが立っていて、館内に入ると「食パン」ののぼりが立っている。チケットが売れなければパンを売ればいいじゃない。ただただコロナ禍が過ぎ去るのを待っているだけではないという柔軟で前向きな姿勢、「いやいや、もとから食べ物売るのがメインじゃないですか」という話もあるかもしれませんが、頑張っているなと思います。

↓食パンとともに存在感を主張するカレー族は、新作の北の富士カレーで攻めてきました!


↓北の富士カレーと、「白鵬が銀座に出したちゃんこ屋のカレー」を買いました!


↓ちなみに北の富士本人はカレーに関して他人事だし、ルーを入れてカレー作ってます!


ルーは作らないんだwwwwwwww

ルーを作らないものに名前つけるなwww

ルー作ってなかったら、そりゃ美味いだろwww



さらに、売れる売れないはさておき(※売れないと思ってるの意)、ほかにもさまざまな企画で大相撲は生き残りを模索しています。AR的な技術で力士と一緒に動画が撮影できる「大相撲マジックウォール」(1枚1000円/大相撲スマホクリーナー付きだと1500円)。人気力士を等身大サイズでお部屋に飾れる「リバーシブル等身大タペストリー」(1枚11000円)。そして、最高ランク会員だと年間33万円の会費を請求される「大相撲公式ファンクラブ」(※無料会員アリ)。

取れそうなところからは取る、という清々しいまでの施策の数々に、「うん、たくましいな」「このぶんなら大丈夫だろう」「特に僕が支援するまでもなさそうだ…」と思いながら僕も目を細めていました。年間3300円の会費でも毎回踏ん切りをつけねばならない身としては、年間33万円だと「100年ぶん」も何をしてもらえるのか想像もつきませんが、ポンと出す人は出します。ポンと出す人に対して、相応の商品を用意するというのは正しい姿だなと思います。もし会費33万円の戦士と出会ったら、ひれ伏して申し上げようと思います。「推し力士の部屋の後援会で33万円使ったら、もっといいこと起きるのでは…?」と。

↓等身大の力士を貼る天井高があるか確認してから買いたいタペストリー!


↓入会するととりあえずうちわなどがもらえる大相撲公式ファンクラブ!


こうした施策の魅力はもちろん、購入への導線も非常に先進的であるなと感じます。もちろん昔ながらの「ニコニコ現金払い」を店舗側としては希望しているわけですが、それだけでは現代決済事情は乗り切っていけません。各所レジにはコンビニと同レベルの「決済手段アレコレがズラリと並んだ一覧表示」がしているのはとても好印象。Payマニアとしてスマホに10種類以上の決済手段を入れている僕が、お得事情を加味してどの決済を希望したとしても、しっかり対応してくれます。

今回は国技館がある墨田区がPayPay側のキャンペーンとして「30%還元」をやっているところにしっかりと乗っかり、国技館での各種買い物で30%が還元されるという状況が生まれていました。レジから響く「ペイペイッ」の声。僕も「墨田区に来る用事はもうないから、墨田区のぶんの還元枠はなるべく今日使ってしまったほうがいいな」と買い物意欲が増進させられました。

プロ野球の球場でも今さら「d払いが使えるようになりました!(ほかのは使えないけど)」なんてニュースリリースを出してくるようなところもあるなかで、ひと通り使えたうえでキャンペーンにもしっかりと乗ってくるとは。いやー、さすが「見た目は江戸時代」の大相撲だなと思います。コロナ禍で客数が少ない今だからこそ、こうした新たな動きについて実践を通じて習熟していくこともできるというもの。そのうち国技館のおばちゃんが「はい、J-CoinPayね」「はい、WeChatPayね」「ごめんなさい、ウチはSmartCodeはダメなのよー」とかキビキビさばくんだろうなと思ったら、胸熱ですね!

↓おおお、国技館でカレーを買ったら30%還元されてきた!


↓ちなみに、北の富士カレーは「ニコニコ現金払い」で買えとのことです!


値段なりに3割美味しいんでしょうね!


国技館に行って、ちゃんこを食べて、買い物をして、相撲を見る。そういう当たり前のことをいろいろと楽しめるのは、やはりいいなと思います。「相撲さえ見させていただければほかの悪条件は全部飲み込みます」という気持ちがあるとは言え、できることならいろいろなことを楽しみたいですからね。申し訳なさそうな顔するでもなく、引け目を感じるでもなく、出掛けて、食べて、買って、遊ぶ。その全部が大切にされる雰囲気、引きつづきしっかりと育てていきたいなと思いました!


売店の行列解消のためにも、販売所と飲食会場をそろそろ増やしたいところです!