Oceans(株)(TDB企業コード:828018557資本金1億5000万円、登記面=東京都渋谷区東2-14-13、代表堀主知ロバート氏)は、9月8日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人は今井優仁弁護士(東京都港区虎ノ門4-1-17、窪田法律事務所、電話03-6452-9280)。債権届け出期間は10月6日まで。

 当社は、2016年(平成28年)8月に設立。代表の堀主知ロバート氏は元・ジャスダック上場のサイバードの創業者として知られ、当社はインターネット上のデジタルコンテンツの企画、制作を手がけていた。「KIZUNA(絆)」として、ファンがアスリートと交流できるSNSサービスなどを展開。同サービスは、アスリートがスマートフォンにアプリをダウンロードし登録すると、「ファンルーム」というファンとの交流ページが無料で用意され、試合日程や練習状況を報告するほか、ファンとコミュニケーションをとることが出来るツールとして知られていた。また、今年7月には大手動画サイトにて、新番組「KIZUNA『新規上場社長の大志』」として、1年以内に株式上場した経営者を招き、夢と野望、今後の戦略などを語ってもらう番組を配信していた。

 しかし、サービス利用者が伸びずに、思うような収益が上げられず、厳しい運営を強いられていた。こうしたなか、今年6月18日には堀氏が代表を務めていたパス(東証2部、TDB企業コード:581429278)が「令和キャピタル有限責任事業組合による委任状勧誘に関する当社認識のご説明」を発表。そのなかで、当社に関し、債務超過であり、3期連続赤字であることが指摘され、計画していたパスによる当社買収が頓挫していた。その後、6月30日に堀氏がパスの代表を退任するなど当社に関してもその後の動向が注目されていた。

 負債は現在調査中。