トースター10分で熱々とろ甘♪ 植松良枝さんの「季節のフルーツグラタン」【調理家電でラク家事ごはん #15】

できたてを召し上がれ。季節のフルーツグラタン

2021年9月の【調理家電でラク家事ごはん】では、オーブントースターだからこそおいしく仕上がる、フルーツを使ったレシピをご紹介しています。今回のレシピは、「季節のフルーツグラタン」です。引き続き、料理家の植松良枝さんに作り方を教えていただきました。

フルーツグラタンとはカットしたフルーツにソースをかけて焼き上げるデザートです。お好みのフルーツを使えば、自分だけのオリジナルフルーツグラタンが作れますよ。

フルーツグラタンは、オーブントースターでの調理に向いていると植松さんは言います。

「オーブントースターは火力が強いので、加熱時間も短く済むのがよいところ。フルーツグラタンのように火を入れすぎず、半生の状態で楽しみたいデザートにはぴったりの調理家電です。フルーツのジューシーさと、アングレーズソースのとろとろとした食感が同時に楽しめるひと皿になります。

さらにオーブントースターの上火で焦げ目をつければ、香ばしい風味がプラス。よりおいしさが増しますよ」

熱々で食べるデザートは、肌寒くなるこれからの季節にぜひ楽しみたいですね。

材料(2~3人分)

・バナナ(ひと口大にカット)……1本
・オレンジ(ひと房ずつカット)……1個
・いちじく(1/8サイズにくし切り)……2個

〈アングレーズソース〉
a.卵黄……3個
a.グラニュー糖……45g
a.ラム酒……5cc
・牛乳……125cc
・生クリーム……75cc

「マストで入れてほしいフルーツは、バナナとオレンジです。このふたつは甘みや酸味がはっきりしているので、全体の味わいを引き締めてくれます。豊かな香りも、アングレーズソースによく合いますよ。

おすすめはバナナとオレンジに、お好みのフルーツを1種類足すこと。秋ならいちじくのほかに、りんごやみかんでもおいしく作れます」

作り方

1. 材料をよく混ぜ合わせる

アングレーズソースを作っていきます。まず、鍋に(a)を入れて、泡立て器で白っぽくなるまでしっかりとすり混ぜます。

「とろっとした質感になるまで、よくかき混ぜましょう。目安としては元の状態より、少し白っぽい黄色に変化すれば大丈夫です。

本来ならボウルでかき混ぜてから鍋に移しますが、最初から鍋を使う点もこだわり。なるべく洗い物が少なく済むよう、レシピを考えました」

2. 牛乳と生クリームを温める

別の鍋に牛乳と生クリームを入れて、ふつふつとするまで温めます。

3. 1と2を合わせ、とろみがつくまで温める

1の鍋に2を少しずつ加えながら、都度小さめの泡立て器で混ぜ合わせます。

「弱火にかけ、とろみがつくまでそのまま混ぜ続けます。鍋底にソースがくっつかないよう、ゴムベラで絶えずかき混ぜるとよいですよ。火が強いと一気にとろみがついてしまうので、ごくごく弱火が基本です。

火を止めるタイミングの目安は、クレープ生地くらいの固さになったら。オーブントースターで加熱すると水分が飛んでとろみが増すので、この段階では緩めにしておきましょう。ゴムベラを動かしたときに鍋底が見える程度が目安です」

4. 耐熱皿に盛り合わせてトースターで加熱する

浅めの耐熱皿にカットフルーツを散らしたら3を等分に入れ、1,000Wのトースターで10~12分、上面に焼き色がつくまで加熱します。

「緩めのアングレーズソースは自然に広がるので、ラフにかけてしまって大丈夫。フルーツが半分隠れる程度までたっぷり入れましょう。

焼くときの温度はオーブントースターの最高温度で。焦げ目がつきすぎないよう、都度確認しながら加熱すると安心です」

おうちだから楽しめるホットデザート

アングレーズソースのやさしい甘さとコクが、それぞれのフルーツのおいしさを引き出し、より旬の味わいが楽しめるひと皿になりました。表面に軽くついた焦げ目もよいアクセントです。

「熱々のデザートを楽しめるお店って意外と少ないですよね。でもこのレシピなら、おうちで気軽にできたてのおいしさを味わえます。アングレーズソースは急冷させると冷蔵庫で3~4日保つので、この秋はいろいろなフルーツで楽しんでみてくださいね」

保存したアングレーズソースは使う際に牛乳でのばすと、使いやすい粘度になるそうです。数種類の季節の果実をまとめて味わえるフルーツグラタン。たくさんのフルーツが食べごろを迎える秋に大活躍してくれそうなレシピでしたね。

次回は「ホワイトチョコと冷凍ミックスベリーのクリスピーピッツァ」

さて、次週のレシピは「ホワイトチョコと冷凍ミックスベリーのクリスピーピッツァ」です。サンドイッチ用食パンをオーブントースターで焼くと、カリカリ食感のピッツァ風に大変身! 軽食やおつまみにも活用できるひと皿、どうぞお楽しみに。

取材・文/大瀧亜友美
撮影/海老沢 勇