京口紘人【写真:Getty Images】

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マッチルームとの契約後初戦、まさかの決着で3度目防衛成功

 WBA世界ライトフライ級タイトルマッチは13日(日本時間14日)、米テキサス州ダラスで行われ、スーパー王者・京口紘人が同級10位アクセル・アラゴン・ベガ(メキシコ)に5回TKOで勝利。1年5か月ぶりの試合で3度目の防衛に成功した。京口の戦績は15勝(10KO)。ベガは14勝(8KO)4敗1分。スポーツチャンネル「DAZN」では挑戦者が京口の頭によって拳を痛める、フィニッシュシーンを動画付きで公開。前代未聞の決着に米ファンからは困惑の声も上がっている。

 京口にとって念願の米デビュー戦は意外な決着となった。第5ラウンドだ。中盤、ベガの右フックが京口の頭を捉えた。すると次の瞬間、挑戦者は苦悶の表情を浮かべ、京口に背を向けロープまで下がった。京口が追撃しパンチを浴びせたところで、レフェリーが割って入り試合をストップした。

 何が起きたのか。京口の頭によって、ベガの右拳が破壊されてしまったようだ。DAZNボクシングの公式ツイッターでは「キョウグチのノックアウトシーンのスローモーション」と題した動画でまさかの決着シーンをスローで公開している。これに米ファンも困惑しているようだ。

「ちょっと待って、何?」
「こんな形で終わらなければならなかったのは実に不運」
「ブロークン・ハンド。これを見ると腹が立つ」
「酷い負け方だ」
「Wow」
「本当にがっかり。ベガは良くやっていたのに手を痛めた」

 このラウンドまではほぼ互角の展開だった。意外な決着となったが、京口はこれで3度目の防衛に成功。当初は昨年10月にタノンサック・シムシー(タイ)を挑戦者に迎える予定だったが、京口と陣営が新型コロナウイルスのPCR検査で陽性反応を示し延期(その後中止)に。昨年12月に英興行大手マッチルーム社と日本人で初めて複数試合契約を交わし、今回が米国初上陸だった。

 今後、ビッグマッチを求める京口には統一戦の期待も高まる。WBCは寺地拳四朗、IBFはフェリックス・アルバラード(ニカラグア)、WBOはエルウィン・ソト(メキシコ)がベルトを保持している。(THE ANSWER編集部)