中国の自動車市場で人気を二分している日系車とドイツ車。しかし、地域によって人気には大きな差がある。中国メディアの快資訊はこのほど、中国南方は日系車ばかりで、中国北方はドイツ車ばかりだとし、その理由を考察する記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国の自動車市場で人気を二分している日系車とドイツ車。しかし、地域によって人気には大きな差がある。中国メディアの快資訊はこのほど、中国南方は日系車ばかりで、中国北方はドイツ車ばかりだとし、その理由を考察する記事を掲載した。

 中国では南方で日系車の人気が高く、北方ではドイツ車の人気が高いが、記事は「こうした状況が生じたのには、3つの理由が考えられる」と指摘。その1つが「歴史的要因」だ。過去に日本は、中国東北部を支配したと指摘。これは旧満州のことを指しているが、このため北方ではどうしても国民感情が自動車購入に影響し、日系車を排除する傾向があるという。

 2つ目の理由は「合弁会社」の関係だという。フォルクスワーゲンは1978年に中国市場に進出し、すでに40年以上の歴史があると紹介。ドイツ系の自動車メーカーはその多くが北方に工場を建設したので、中国北部の消費者にとってドイツ系はより親近感があると指摘。また、中国南部には日系メーカーの工場が多く、香港も日系車が多い土地であることもあって、中国南部の消費者にとっては日系車が身近にあったと分析した。

 3つ目の理由は「性格の違い」で、個人差があるとはいえ南方の人は比較的経済的で節約を好むと指摘。この性格は燃費が良くて故障が少ない日系車の特徴に良く合致するという。一方、北方の人は細かいことは気にせず、燃費よりもパワーを重視すると分析。このためドイツ車の方が北方では好まれると伝えた。

 確かに、日系車とドイツ車にはそれぞれに違った長所があるのは確かだ。中国国内では南北で好みに違いが見られるとはいえ、それぞれの好みとニーズに合わせて各消費者が好きな車を選べば良いのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)