錆びついた「ポスト」が、寂れた家屋のそばにズラリ。よく見ると、そのほとんどが昔懐かしい丸型だ。


「ポストの墓場」(画像はSaho. (@urbex_34)さんから)

これは、誰かのコレクションだろうか。

でも、年季の入った建物からは、人の気配を感じない。なんだか、この場所だけ時が止まっているよう。

こちらは、ツイッターユーザーのSaho.さんが2021年2月14日、

「ポストの墓場。今はもうほぼ更地となってしまったが、まだどこか知らない場所で並んでそうな気がしてしまう」

というコメントともに投稿したもの。この光景に懐かしさや哀愁を感じるユーザーは多く、ツイッターには、

「ポストアポカリプス...」
「かさこ地蔵ならぬポスト地蔵...に見えた」
「悲しげに 帽子をかぶった 郵便ポスト お勤めご苦労様でした!」

といった反応が寄せられている。

温泉街から切り離された、異質な雰囲気

Jタウンネットは2月13日、投稿者のSaho.さん(20代男性)に撮影時の詳しい話を聞いてみた。

趣味が「都市探検」の彼は、国内外の特殊な建築や街並みを撮影している。

ピクシブが運営するクリエイターズマーケットBOOTHで廃墟を空撮した写真をまとめた本を販売するほどの、廃墟マニアだ。

以前Jタウンネットが配信した「日本の森で廃墟になった『UFO』が発見される」(20年9月9日)記事内では、彼に森の中で発見されたUFO型のレジャーハウスの正体を聞いている。

そんな彼が「ポストの墓場」に訪れたのは、20年1月11日。場所は、大分県別府市の山間部だ。

なぜ今になって、昨年の写真を投稿したのか。聞けば、ポストが20年9月頃に「ほぼ撤去」されていることを知ったからだという。


ポストが...(画像はSaho. (@urbex_34)さんから)

丸型ポストが、ぎゅうぎゅう詰め。東京在住・20代の筆者は、見慣れぬ光景に驚いてしまった。

この場所は、いったい何なのか。彼は「今となっては調べ方が難しいのですが」としつつ、こう推測する。

「建設関係の会社があったと思われます。ポスト以外にも建設資材が散乱していたので、廃材利用の為に使われなくなったポストを引き受けたのかなと...」(Saho.さん)


ポスト以外にも資材が積まれている

現地は、どんな雰囲気だったのだろうか。

「人の気配もなく廃墟然としており、別府と言う土地柄周囲には温泉やホテルが立ち並ぶ街並みでしたがここだけ切り離されたかのような異質な雰囲気が漂っていました」(Saho.さん)

この場所、今はほぼ更地に。身を寄せ合っていたポストたちは、どこへ行ったのだろう。