ナダルが2019年「全仏オープン」決勝で着ていたTシャツをオークションに

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ラファエル・ナダル(スペイン)は、新型コロナウイルスのパンデミックに対する戦いの中でも最前線にいる。スペインのスターアスリートである彼は、この悲惨な状況下、祖国スペインを助けるためにすでに大きな貢献をしているが、新たに「全仏オープン」で着用したTシャツをオークションに出した。ウェブメディア Essentially Sportsが伝えている。

今回の取り組みは、スペインのプロバスケットボールリーグACBが、同国の俳優アントニオ・バンデラスと共同で始めたもの。その中で、バスケットボール選手たちがそれぞれの大切な記念の品を寄付してオークションにかけ、募金を集めている。スポーツ関連のコレクターは多数いるので、今回もきっと高額の募金が集められるだろう。


ここで集まったお金は、ナダルとNBAバスケットボール選手のパウ・ガソルとが中心になって寄付を募った赤十字の基金へと寄付される。そして、ナダルはこの新しい募金活動にも参加することにした。


ナダルが出品したのは、2019年「全仏オープン」で優勝した時のTシャツ。彼はその大会でドミニク・ティーム(オーストリア)と決勝を戦い、12回目の「全仏オープン」優勝を決めた。この優勝は、ロジャー・フェデラー(スイス)の持つ史上最多記録の20勝にあと1勝と迫るグランドスラム19勝目だった。


ナダルは、投稿した動画の中で「このシャツが、決勝で最後に着ていたものかどうかははっきりしないけど、あの試合で着た4·5枚のうちの1枚で、僕にとってすごく意味のあるTシャツなんだ。喜んでくれると嬉しいし、できるだけ高い値段が付いて、新型コロナウイルスのパンデミックで被害にあっている人たち、助けが必要な人たちを助けられたらいいと思っているよ」と語っている。


これは、コレクターたちにとって間違いなく、喉から手が出るほどほしい一品だろう。ナダルのファンならいつでも、彼のトレードマークであるブルのロゴ付きアイテムに飛びつく。だがこれは、ラファ本人が伝説の試合となる場面で着たシャツだ、コレクションの中でも宝となるには申し分のない品だろう。


ナダルは、パンデミックと戦おうとスペインのアスリートたちに呼びかけ、赤十字の基金への寄付を集めている。その目標額は1100万ユーロ(約13億円)。彼の呼びかけに多くのアスリートたちが賛同し、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、ガルビネ・ムグルッサ(スペイン)、元スペイン代表サッカー選手のアンドレス・イニエスタ、F1ドライバーのフェルナンド・アロンソなどのスター選手らが寄付。ナダルは、実に完璧なアスリートのお手本と言っていい活躍ぶりである。


※為替レートは4月13日時点


(テニスデイリー編集部)


※写真は「全仏オープン」でのナダル
(Photo by Clive Brunskill/Getty Images)