プレミア「点はあまり取らないけど最高だった」7名のFW
ストライカーと言えば「点取り屋」。多くのゴールを奪えば奪うほど評価が高まるものだ。
しかしその一方、ゴールの数がそれほど多くないにもかかわらず名選手と見做されている選手も…今回は『Planet Football』から「得点数が少ない最高のFWたち」を紹介する。
エミール・ヘスキー
キャリア通算成績:786試合164ゴール
代表での成績:67試合7ゴール
得点を奪うことにかけては彼以上の存在がたくさんいたが、あのマイケル・オーウェンがへスキーとのパートナーシップを好んだ理由は明らかだ。
強靭な体を巧みに利用して前線の柱となれる彼は、イングランド代表でオーウェンと共にプレーし、13ゴールを演出した。2人はリヴァプールでもコンビを組み、88ゴールを生み出した。まさに最前線の労働者であった。
ヌワンコ・カヌ
キャリア通算成績:533試合121ゴール
代表での成績:87試合12ゴール
アーセナルではスーパーサブとして長くプレーした長身のナイジェリア代表FW。心臓病を乗り越えた経験を持つ彼が最も点を決めたのは2000-01シーズンで、12ゴールに過ぎなかった。
しかしその長い足で繰り出す巧みなテクニックは唯一無二のもので、ファンからも非常に高い人気を誇った。しかも代表チームではボランチとして周囲を生かすプレーに徹し、仲間のために戦っていた。
ピーター・クラウチ
キャリア通算成績:735試合205ゴール
代表での成績:42試合22ゴール
今や人気のラジオDJやコメンテーターとなった長身FWクラウチ。2メートルを超える身長と信じられないような細さでカルト的人気を誇った彼は、プレミアリーグで1シーズン12ゴールを取ったのが最多だった。
しかしそれでも彼は非常に信頼できる存在だった。ゴールを導くためのタワーであろうと、テレビカメラの中であろうとだ。
クレイグ・ベラミー
キャリア通算成績:546試合170ゴール
代表での成績:78試合19ゴール
クレイグ・ベラミーを相手にプレーすることを考えると、それがどれだけ大変か想像できる。圧倒的なスピード、その仕事量、絶え間ない飛び出し。そして絶えることのない言葉の暴力と挑発、拳、肘、生まれる無数の痣。
アラン・シアラーともコンビを組んだウェールズの快速FWは常に「いやらしい」FWだった。彼がいることで相手は多くの混乱に見舞われた。
エイドゥル・グジョンセン
キャリア通算成績:656試合158ゴール
代表での成績:88試合26ゴール
アブラモヴィッチが来るまでのチェルシーで、ハッセルバインクとの強烈なFWコンビを形成していたグジョンセン。2001-02シーズンには14ゴールを決めてみせたが、これがキャリアハイだった。
しかしゴール供給源としての立場を失ったあともスーパーサブや他の役割で貢献し、2006年にはバルセロナにも引き抜かれた。ロナウジーニョは「我々はお互いのことをよく知らないが、彼は常に最高のポジションを選ぶ知的な選手だ」と称している。
ケヴィン・デイヴィス
キャリア通算成績:818試合151ゴール
代表での成績:1試合0ゴール
「サム・アラダイスの申し子」である異質のFWケヴィン・デイヴィスは、最前線からチームを支援する献身的な選手だった。パワフルでよく走り、よく戦い、誰よりも多くのファウルを犯し、誰よりも多くのファウルを受けてきたのだ。
2008-09シーズンには12ゴールを決めたものの、キャリアを通してプレミアで2桁得点を決めたのはこの年だけ。にもかかわらず、彼は常にレギュラーとしてプレーし続ける価値を持っていた。
アラン・スミス
キャリア通算成績:605試合72ゴール
代表での成績:19試合1ゴール
彼のキャリアを停滞させてしまったのは、リヴァプール戦での大怪我よりも、おそらくアタッカーからボランチへコンバートされてしまったことだ。マンチェスター・ユナイテッド時代に。
リーズではその意欲と努力でファンが選ぶMVPに選ばれたアラン・スミス。コンバートによって出番は得たものの、最前線からの献身性と闘争心という最大の武器を埋もれさせてしまった。第二のケヴィン・デイヴィスになる資質は十分にあったが…。