XFN-ASIAによると、米FRB（米連邦準備制度理事会）のサンフランシスコ地区連銀のジャネット・イエレン総裁は13日、NABE(全米企業エコノミスト協会)で講演し、FRBがインフレ・ターゲット（数値目標）を導入すれば、FRBの信頼性は高まるとの見方を示した。その上で、同総裁は、コアPCE(個人消費支出)価格指数で、前年比1.5％の上昇が目標として好ましい、との認識を示した。同総裁は、コアPCE価格指数が同1−2％の上昇の範囲内であれば、「好ましい水準」としている。

　　インフレ・ターゲットの導入に積極的と見られているベン・バーナンキ新FRB議長は先月、米下院金融サービス委員会などで証言し、インフレ･ターゲットの導入については、FRB内部での合意形成を目指す方針を明らかにしている。19人の地区連銀総裁とFRB理事の多くは、インフレ・ターゲットの導入に前向きとされるが、FRBによる底堅い経済成長への努力が弱まるのではないかと懸念する声もある。

　　これについて、イエレン総裁は、インフレ・ターゲット導入を発表する時に、FRBが堅調かつ安定した経済成長を志向していることを強調することで、そのようなリスクを低下させることができる、と述べた。また、同総裁は、FRBが物価安定に期限を設けるべきではないとは考えない、とも述べた。【了】