CBS MarketWatchによると、9日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で、米国標準油種であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の4月物は、今週に入って、1バレル＝3ドル以上も下げていたことで値ごろ感が出ていたほか、イラン核開発問題の先行き不透明感から、買いが優勢となり、前日比0.45ドル安の1バレル＝60.47ドルに4営業日ぶりに反発した。一時、1バレル＝60.90ドルまで買われる場面もあった。

　　一部報道で、イランは8日、米政府が国連安全保障理事会に同国の核開発問題に対して行動を起こすよう促した場合、米国に「損害と苦痛」がもたらされる可能性がある、と米国側をけん制する動きが報じられていた。

　　一方、ガソリン先物は、前日比6.99セント高の1ガロン＝1.7201ドルに大幅続伸、暖房油は、同2.59セント安の1ガロン＝1.72ドルに4営業日ぶりに反発した。また、天然ガスは、米エネルギー省のEIA(エネルギー情報局)が同日発表した先週の週間在庫統計で、在庫が前週比850億立方フィート減と市場予想に比べて小幅な減少にとどまったことから、前日比4.7セント安の100万Btu＝6.601ドルに続落した。【了】