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2019年7月25日、Googleを傘下に持つAlphabetが2019年第2四半期(4月〜6月)決算を発表しました。Alphabet全体としても子会社のGoogleとしても前年度比で大きな成長を見せており、Googleの好調はスマートフォン事業の成功などが理由に挙げられるとThe Vergeは述べています。

GOOG Exhibit 99.1 Q2 2019 - 2019Q2_alphabet_earnings_release.pdf

(PDFファイル)https://abc.xyz/investor/static/pdf/2019Q2_alphabet_earnings_release.pdf



Cheaper Pixel 3A helped Google sell twice as many smartphones last quarter - The Verge

https://www.theverge.com/2019/7/25/8930755/google-alphabet-q2-2019-earnings-hardware-pixel-sales-cloud-revenue-boost

Alphabet全体の売上高はアナリストたちの予想を上回る389億4400万ドル(約4兆2000億円)に達し、純利益は99億4700万ドル(約1兆700億円)となりました。売上高は2018年の第2四半期を大幅に上回っており、全体的に見てAlphabetは非常に好調な様子。

これと同時にGoogleについての決算も発表されており、広告による収入は前年度の280億8700万ドル(約3兆200億円)を超えて326億ドル(約3兆5000億円)となり、前年度比で約16%の増加となっています。また、中でもThe Vergeが注目しているのが「その他の売上高」であり、その他の売上高は前年同期の44億2500万ドル(約4800億円)から61億8100万ドル(約6600億円)に増加。なんと40%近い伸び幅を見せています。

その他の売上高に含まれているのはスマートフォンやスマートホームデバイスなどのハードウェア部門、あるいはクラウドコンピューティング事業です。その他の売上高増加に関連して、Googleのサンダー・ピチャイCEOは「5月にPixel 3aをリリースしたことで、第2四半期のPixelシリーズ総販売台数が前年度比で2倍に増加しました」とコメント。Pixelシリーズの廉価版という位置付けでリリースされたPixel 3aの好調が、その他の売上高増加の大きな後押しになったとしています。The Vergeは、これまでGoogleが明確にPixelシリーズの売上を発表したことがないという点からも、今回の発言は注目に値すると指摘しました。



一方、Googleはその他の売上高の内訳について公表していないため、前年度比40%の売上増加のうち、実際にスマートフォン事業がどれほど大きな役割を果たしたのかは不明です。The VergeはPixel 3aの好調だけでなく、クラウドコンピューティング事業も売上増加に多大な貢献をしただろうと予想しています。

GoogleはすでにPixel 4の公式イメージを公開しており、2019年の秋にリリースされる見込み。今後もスマートフォン事業に注力していくことは明らかです。

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しかし、全ての事業においてGoogleが好調かといえばそうではなく、「その他の賭け」カテゴリーについては、9億8900万ドル(約1070億円)の損失を出しています。このカテゴリーには次世代技術の開発を担うプロジェクトのXラボや自動運転カー、成層圏に飛ばした気球でWi-Fiを提供する「Project Loon」などが含まれています。新規事業の開拓は大きなビジネスに発展することもあるものの、性質上損失が出やすいようです。

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