タブレットが昨年減少から回復へ Androidセルラーモデルが好調だが、Windowsタブレットが逆襲の兆しとは?

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MM総研は2018年2月19日、2017年暦年(2017年1月〜12月)の国内タブレット端末出荷台数(※1)の調査結果を発表した。

タブレットは、スマートフォン同様に、画面を指でタッチして直接操作することがえきるガジェットだ。

そんなタブレットの調査結果から、今後のタブレット市場を予測してみた。

※1 「セルラータブレット(キャリアモデル、およびSIMロックフリータブレット)」「Wi-Fiタブレット」を含む

■「セルラータブレット」がタブレット市場をけん引
タブレットの総出荷台数は、前年に比べて1.4%増の863万台となった。MM総研が2010年から出荷統計を開始して以来、初の前年割れを記録した前年から、わずかながら回復の兆しをみせている。

回復の要因は、携帯電話キャリアの3G/LTEネットワークが利用できる「セルラータブレット」だ。
とくに大手キャリアが販売するAndroidタブレットが好調に推移している。

その一方で、「Wi-Fiタブレット」は2013年をピークに4年連続で減少となった。
「Wi-Fiタブレット」は無線LANのみを通信手段とするため、外出時にインターネットへアクセスするために、
・無線LANスポットを利用する
・モバイルWi-Fiルーターを持ち歩く
といった必要がある。

Wi-Fiモデルには、価格が安いというアドバンテージがある。
しかし、セルラーモデルは低価格化と、単体だけで外出先でも通信が利用できる利便性から売れているようだ。

■Appleが7年連続シェア1位へ
さて、2017年のメーカー別のタブレット出荷台数は
・1位 Apple
・2位 Huawei
・3位 LG
・4位 富士通
・5位 NECレノボ
の順となった。

1位のAppleが占めるシェアは約40%。2010年から連続で1位を維持し続けており、日本での人気ぶりがうかがえる。
ただ台数的には2014年をピークに3年連続で前年割れの状況であり、2017年のiPadは9.7インチ以上のモデルが中心となっている。

Appleに限ったことではないが、新製品が発売されると、旧製品の価格は下がる。
今回、2017年3月に発売された第五世代iPad 9.7がセルラー/Wi-Fiともに従来モデルよりも手ごろな価格になったことが功を奏したようだ。





■2018年はWindowsタブレットに注目
現在、タブレットといえば、
・iPad(iOS)
・Androidタブレット(Android OS)
・Windowsタブレット(Windows OS)
の3種類に大別することができる。

WindowsタブレットはiPadやAndroidタブレットに比べて、シェア的にはやや劣勢だが、Windowsパソコンとの親和性が高い点が大きな魅力だ

そんなWindowsタブレットに大きなチャンスがめぐってきている。

というのは、iPhoneをはじめ、iPadやAndroidデバイス(スマートフォン、タブレット)に搭載されているクアルコムのチップセットを搭載したWindowsタブレットが2018年に日本国内で発売される見通しだからだ。

2in1タイプのようにパソコンのような使い方ができる製品への期待が高まっており、Windowsタブレットが今後、タブレット市場を拡大する起爆剤となる可能性が出てきた。


ITライフハック 関口哲司