SonyのOpen Device ProgramでAndroid 8.0 Oreoが利用できるように!

Sony Mobile Communications(以下、ソニーモバイル)が2日(現地時間)、同社のスマートフォン(スマホ)やタブレットの「Xperia」シリーズにAndroidのオープンソース版「AOSP(Android Open Source Project)」ベースのファクトリーイメージ(ROM)を提供する「Open Device Program」において最新バージョン「Android 8.0(開発コード名:Oreo)」を提供開始したと発表しています。

同社ではここ最近は積極的にAndroidの最新バージョンの導入に力を入れており、これまでにもGoogleブランドの「Nexus」シリーズなど以外では「Xperia Z3」が「Android 6.0(開発コード名:Marshmallow)」の開発版プレビュー版「Android M Developer Preview」を導入できたりしていました。

また今年8月に発表した最新スマホ「Xperia XZ1」および「Xperia XZ1 Compact」にはAndroid 8.0 Oreoがプリインストールされてすでに海外では販売が開始されています。なお、ソニーモバイルではAndroid自体が機能が多くなってきており、独自の機能を追加しなくても良くなったため、できるだけASOPをベースにして最新バージョンを素早く導入できるようにしているということです。


ソニーモバイルでは今回、Open Device Programを利用してAndroid 8.0 Oreoを導入できる機種は以下の6つと案内しています。

・Xperia XZ Premium
・Xperia XZs
・Xperia XZ
・Xperia X Performance
・Xperia X
・Xperia X Compact


Open Device Programを利用すれば「手元のXperiaでAndroid 8.0 Oreoを今すぐ利用できるんだ!」と思うには少し早計です。

というのも、Open Device Programはあくまで、開発者向けのプログラムであり、日常利用を想定したものではありません。さらに、AOSPコードを自分でコンパイルする必要があるため、高度な技術が求められます。

導入方法はソニーモバイルの開発者向けページ「How to build AOSP Oreo for unlocked Xperia devices - Developer World」に掲載されています。なお、Open Device Programを利用する場合、ブートローダーのアンロックが必要となりますので、メーカー保証を受けられなくなるので注意が必要です。


またAndroid搭載製品で開発者向けと言われると、一番にGoogleのNexusシリーズが思い浮かびますが、ソニーモバイルもGoogleに負けず劣らず、開発者向けのコミュニティーを充実させています。

日本国内でXperiaシリーズを触っている限りは、そんなことを微塵も感じることはないのですが、視野を海外に広げてみると、その印象はガラリと変わります。

あくまで筆者な意見なのですが、ソニーモバイルの前身のSony Ericsson Mobile Communicationsまで遡ると、Sonyとともに出資していたスウェーデンのEricssonにたどり着きます。

そのため、日本的企業視線だけでなく、海外企業のようなグローバルな視線の両方を兼ね備えているからこそ、実現できた体制なのでは無いかなと感じています。

Android関連の開発者であれば、このOpen Device Programを利用して、自分でAOSPコードをコンパイルしてみるのも良いかもしれません。

記事執筆:YUKITO KATO


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